日産、「エクストレム」コンセプトをサンパウロモーターショーで公開

2012年10月23日 12:28

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日産「EXTREM(エクストレム)」(写真:日産自動車)

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 日産自動車は22日、第27回サンパウロ国際モーターショーで「EXTREM(エクストレム)」コンセプトを世界に先駆けて披露したと発表した。同車は、日産が初めてブラジル向けにデザインし、ブラジルで製作したコンセプトカーで、クルマを通じて自分を表現したいと考えるクルマ好きの若い顧客に向けて日産が提案する、ブラジルらしいエネルギッシュでワクワク感あふれるアーバンコンパクトスポーツカー。

 カリフォルニア州サンディエゴにある日産デザインアメリカ(NDA)がブラジルのデザイナーたちと共にデザインし、ブラジルで製作した「EXTREM」は、汎用性とタフさをコンパクト2+2の機敏さと組み合わせた新しいジャンルのアーバンコンパクトスポーツカー。同車は「マーチ」と同じ汎用性があり、高い評価を得ている日産のVプラットフォームを採用している。

 日産の中村史郎常務執行役員・チーフ・クリエイティブ・オフィサーは、「ブラジルには、美しく素晴らしい自然と、情熱的で豊かな文化がある。しかし、それらがまだ十分にクルマに反映されているとは思えない。特に、現地で生産されている手ごろな価格のクルマのデザインやカラー、仕様は、やや保守的になりがち。EXTREMのダイナミックで、インパクトの強いデザインは、現在ブラジル都市部に増えつつある、デザインに対する意識が高く、積極的に自己表現したいと考えている若いプロフェショナル層にアピールするよう創られた。2ドア、2+2のこの車は、ライトウエイトでありながら日々都市部のジャングルを駆け回れるだけのダイナミックなデザインと敏捷性とたくましさを持っている」と述べた。

 EXTREMは、量産化計画のない純粋なコンセプトカーだが、同車のデザインには将来のブラジルや他の市場向けの日産車のデザインの方向性を垣間見ることができる。ブラジル日産のクリスチャン・ムニエ社長は、「私たちは、ブラジル市場に真剣に取り組んでいることを示すためにEXTREMを作った。刺激的かつエネルギッシュ、人を惹きつけてやまないこのクルマには、日産が全てのクルマに注ぎ込んでいる情熱、イノベーション、そしてワクワク感が反映されている」と述べた。

 EXTREMのサンパウロモーターショーでのお披露目は、日産のブラジルへの積極的な取り組みを明確に示している。世界最大の新車市場のひとつであるブラジルにおける日産の2011年市場占有率は約2%で、2010年と比べ販売台数が倍増しており、2016年までには新車市場全体の占有率5%獲得を目指している。また、リオデジャネイロ州レゼンデに建設予定の新工場は2014年前半に生産開始予定となっており、フル稼働で年間20万台の生産能力を持つことになる。

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