神戸製鋼、長崎県雲仙市小浜温泉にバイナリー発電システムを納入

2012年10月11日 19:58

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小型・高効率バイナリー発電機「マイクロバイナリー MB-70H」(画像:神戸製鋼所)

小型・高効率バイナリー発電機「マイクロバイナリー MB-70H」(画像:神戸製鋼所)[写真拡大]

 神戸製鋼所は10日、一般社団法人小浜温泉エネルギー(長崎県雲仙市)と株式会社エディット(福岡市)から、神戸製鋼が独自開発・販売している小型バイナリー発電機「マイクロバイナリー MB70H」を3台受注したと発表した。10日午前10時から長崎県雲仙市小浜町で起工式を行い、工事に着手し、来年2月に運転開始の予定。

 環境省委託事業「チャレンジ25地域づくり事業、小浜温泉未利用温排水による温泉発電事業化実証事業」の温泉発電用に採用された。小浜温泉では、約105℃の高温水が日量15,000トン湧き出し、この内約70%が有効に利用されずに海に排出されている。この未利用温排水を利用した発電システムの実証試験を行い、事業性や二酸化炭素削減効果などを検証する。

 今回、温排水による発電実証試験向けに、沸点が低い作動媒体を加熱・蒸発させ、その蒸気でスクリュータービンを回して発電する神戸製鋼の小型バイナリー発電システム3台が採用された。ユニット送電端最大出力は、約60kW/台。温泉源に全く影響を与えないこと、小型で高効率、量産用にパッケージングされた発電機であることから低価格で、また小型バイナリー発電機の規制緩和条件に合致している普及型であることが高く評価された。

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