米 Rackspace、「GitHub が特許侵害をしている」として訴えられる

2012年10月9日 10:20

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記事提供元:スラド

 hylom 曰く、

 9 月中旬、ホスティングサービスを提供している米 Rackspace が、PersonalWeb というオンライン学習支援サービスを提供する企業に訴えられるという事件が発生した (SourceForge.JP Magazine の記事より) 。訴訟の理由は、Rackspace のホスティングサービスやそれを使って運用されている GitHub が特許侵害をしているから、だという。

  TechCrunch の記事によると、PersonalWeb は元々はオンライン学習支援サービスを提供する企業だったが、昨年 9 月にコンテンツ配信技術などを提供する Brilliant Digital Entertainment の子会社である Kinetech 社によって買収され、その後 Amazon や Google、Apple、NEC などの大手企業に対し特許訴訟を仕掛けるようになったという。

 PersonalWeb は検索からインターネットサービス、ストレージまで多岐に渡る特許を所持しており、たとえば Apple の iTunes や iCloud サービスは同社のデータ処理やアクセス制御に関する 6 つの特許を侵害していると主張しているらしい。そして今回 Rackspace を訴えた理由は、GitHub のコードホスティングサービスは PersonalWeb 社の特許を侵害しており、そして GitHub は Rackspace のホスティングサービスを使って運用しているから、という理由のようだ (WIRED の記事) 。いっぽう、Rackspace の CTO である John Engates 氏は PersonalWeb に対し「Rackspace のサービスと GitHub はまったく別の企業が運営するまったく異なるサービスであることを理解していない」と述べ、「PersonalWeb はパテントトロル (特許ゴロ) だ」としている。

  訴状を見ると、問題となっている特許は「Data Processing System Using Substantially Unique Identifiers to Identify Data Items, Whereby Data Items Have the Same Identifiers」(特許番号 5,978,791) や「Identifying and Requesting Data in Network Using Identifiers Which Are Based On Contents of Data」(特許番号 6,415,280)、「Enforcement and Policing of Licensed Content Using Content-based Identifiers」(特許番号 6,928,442)、「Controlling Access to Data in a Data Processing System」(特許番号 7,802,310) など 9 点のソフトウェア特許。Rackspace の「Cloud Servers」や GitHub のコードホスティングサービスはこれらの特許を侵害しており、また Rackspace の顧客が特許を侵害するサービスを Cloud Servers サービス上で運用することで、Rackspace は間接的に同社の特許を侵害しているという主張だ。

 ちなみに、PersonalWeb はテキサス州東部地区の地方裁判所に提訴を行っているが、ここは特許訴訟において原告の勝訴率が高いことから、「特許訴訟の天国」として有名なのだそうだ。

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