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JX金属、車載向けリチウムイオン電池用正極材の新製造設備が竣工
JX日鉱日石金属は20日、磯原工場(茨城県北茨城市)において、昨年の東日本大震災による被災からの復興を進める中、車載向けリチウムイオン電池用正極材の新製造設備(製造能力:年5,000トン)を完成させ、9月19日に竣工式を挙行したと発表した。
リチウムイオン電池は、電気自動車(EV)・プラグインハイブリッド車(PHEV)・ハイブリッド車(HEV)といった次世代環境対応車に必要不可欠な車載用電源として急速に需要が高まっている。同時に、同電池には高容量・安全性・コストと言った特性を高い次元でバランスさせることが求められている。JX金属は、今回の大幅能力増強により、需要の急増に対し高純度で均質な正極材を安定的に供給する体制を構築した。
また、JX金属は、資源循環型システムの構築を目指し、敦賀工場(福井県敦賀市)において、使用済みリチウムイオン電池から正極材の原料となる金属を効率的に回収するための実証化試験を終了させている。その結果を基に、同社は、早期の商業化を見据えて、プロセス改善、コストダウン並びに最適経済規模生産体制の模索など事業化のための計画策定に取り組んでいる。同資源循環型システムが実現すれば、正極材製造のための原料の安定調達にも大いに資するという。
なお、JX金属の正極材を使用したリチウムイオン電池は、海外で生産される電気自動車「日産リーフ」に搭載される予定。
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