東芝、世界遺産の中尊寺にLED照明設備と太陽光発電システムを寄贈

2012年9月12日 13:32

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LED照明に一新した中尊寺金色堂のイメージ(画像:東芝)

LED照明に一新した中尊寺金色堂のイメージ(画像:東芝)[写真拡大]

 東芝は12日、東日本大震災の復興支援活動の一環として、岩手県の観光集客力の拡大に貢献するため、世界文化遺産に登録されている岩手県平泉の中心的構成資産である中尊寺に、LED照明設備と太陽光発電システムを寄贈すると発表した。

 中尊寺新覆堂(しんおおいどう)内の金色堂や仏像、荘厳(しょうごん)の芸術性・精神性をより効果的に表現できるLED照明空間を実現し、9月22日の一般拝観から点灯される予定。なお、中尊寺金色堂においてLED照明を導入するのは今回が初めてとなる。

 また、自然と共生する平泉の理念に賛同し、宝物館である讃衡蔵(さんこうぞう)売店の屋根のスペースを活用し、自然エネルギーを活用する5kW規模の太陽光発電システムを寄贈する。このシステムでは金色堂の照明のために消費される電力相当以上を発電することができ、LED照明の改修に合わせて発電が開始される。

 今回の照明設備の改修にあたっては、現地調査、ヒヤリングから照明デザイン、製作、施工を通じて、人類の大切な文化遺産を守り継承していくために、東芝グループとして照明技術を結集して取り組んでいる。今回の取り組みでは、LED照明による省電力化だけでなく、「仏国土(浄土)を表す建築物」として総金箔の堂外観、螺鈿(らでん)や蒔絵等で荘厳された巻柱(まきばしら)、内陣須弥壇(しゅみだん)に各々安置されている阿弥陀三尊像、地蔵菩薩、二天像などの迫力、装飾の芸術性を損なわない色の美しさや色合いの作り方、光源自体の見え方までを検証し、充分な明るさと空間にあった最適な色温度と、より自然光に迫る演色性を実現する。

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