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IHI、米国でバイオマス発電事業に参入

株式取得した発電所の所在地(画像:IHI)[写真拡大]
IHIは21日、米国の大手発電会社であるエクセロン社(本社:イリノイ州シカゴ)から、同社が株式を保有するカリフォルニア州の5つの発電所の半数の株式を取得したと発表した。今回、エクセロン社が保有していた5つの発電所(バイオマス発電所3ヶ所、石炭火力発電所2ヶ所)の株式を取得することで、IHIは発電事業のオーナーとして発電所の運営を行っていく。現在石炭を燃料にしている発電所は、今後バイオマス燃料による発電への変換を計画しており、これにより、IHIとしてバイオマス発電事業に本格的に参入する。
また、あわせて、これら5つの発電所のオペレーションとメンテナンス(O&M)を行っていた事業会社もIHIの傘下にすることで、今後IHIとして5つの発電所のO&M事業も手掛けることになる。O&Mを手掛ける事業会社は「IHI Power Services Corp.」として設立し、今後株式を保有した5つの発電所のみならず、これら発電所で得たO&Mのノウハウを活かし、米国における他の発電所のO&M事業も手掛けるべく積極的に展開していく。
現在石油メジャーやEU圏内の電力会社は、CO2排出量規制対策として積極的にバイオマス発電を導入している。特に米国では、低炭素化社会実現へ向けて再生可能エネルギー利用RPS(Renewables Portfolio Standard)法により、発電事業者に対し一部電力の再生可能エネルギーによる発電を義務付けているほか、米国政府からの税制面等の優遇措置が取られ事業拡大が推し進められている。そのため、米国市場は世界トップクラスの「バイオマス発電市場」となっている。
IHIは、今回の株式取得により、再生可能エネルギーとして注目されているバイオマス発電事業のオーナーとして発電事業に参入すると共に、米国における発電事業全般の把握により、米国における発電所のO&M事業を手掛けることで、ライフサイクル重視のビジネスモデルを展開していく。
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