トヨタ、普通充電器の最適配置・課金に関する実証実験を愛知県内で実施

2012年8月21日 16:54

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 トヨタ自動車は21日、愛知県の2自治体・10企業と共同で、今年11月から2013年3月まで、プラグインハイブリッド車(PHV)や電気自動車(EV)などの電気利用車両用普通充電器の普及に関する実証実験を、愛知県内で行うと発表した。

 充電インフラ整備については、国や地方自治体が次世代自動車の普及に向け、充電器の設置数や時期などの目標を定めて推進しているが、現状では商業施設の事業者などが自主判断で設置しており、事業者が設置コストを回収する手法も確立していない。今回の実証実験では、低炭素社会の実現に向け、PHVやEVの普及に必要な充電インフラ整備を促進するために、充電器の適切な設置場所や運用方法、課金の可能性などについて検証する。

 今回の実証実験は、PHVとEVの双方に利用でき、事業者にとって設置コストの負担が少ない普通充電器を対象として実施する。

 具体的には、トヨタメディアサービス製の普通充電器「G-Station」をベースに、新たにコイン投入方式の普通充電器を開発・製作し、有料充電器として提供することで課金の可能性と料金の妥当性を検証する。また、愛知県内の商業施設・公共施設などの集客施設や時間貸し駐車場など、約20ヵ所に「G-Station」等の普通充電器を新たに設置して利用状況を分析し、設置場所や運用方法を検証する。さらに、「G-Station」のWi-Fi情報通信機能を活用し、営業時間やイベントなど充電器設置施設に関する情報や愛知県の災害関連情報などを提供し、その有用性を検証する。

 なお、今回の実証実験は愛知県の「新あいち創造研究開発補助金」の2012年度補助対象事業として採択されており、補助金は主に同実証実験の充電器設置費用に充てられる。

 トヨタはPHV・EVなどの次世代自動車の開発と市場導入を促進するとともに、今後このような取り組みを通じて事業者による適切な充電器設置や投資コスト回収の仕組みを提案し、充電インフラの整備にも貢献していく考え。

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