三菱化学、米社から北米における塩ビコンパウンド製造工場を買収

2012年8月20日 18:12

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 三菱化学は20日、北米における塩ビコンパウンド事業の発展拡大を図るため、三菱化学の完全子会社であるMitsubishi Chemical Performance Polymers, Inc.(MCPP社)を通じ、米A. Schulman, Inc.(ASI社)よりASI社Bellevue工場を買収すると発表した。

 塩ビコンパウンドは、自動車の内外装部品や電線の被覆材等に使用されており、北米においてはこれらの分野において継続的な需要の増加が予想されている。三菱化学は、北米を重要な市場の一つと位置づけており、2011年12月末日の塩ビコンパウンド事業を手がけるASI社と三菱化学の合弁会社の清算を機に、同社から塩ビコンパウンド事業をMCPP社に移管し、MCPP社からASI社Bellevue工場に製造を委託することで継続して事業活動を行ってきた。

 今回、より競争力ある事業体制を確立し、拡大する需要に対応すべく、MCPP社がASI社よりBellevue工場を買収することとした。対象は、ASI社Bellevue工場にある製造設備及び付帯設備、土地建物等で、買収完了時期は2012年11月末を予定している。

 今後三菱化学は、北米における塩ビコンパウンド事業の更なる拡大に向け、自動車部品用以外の分野の拡大も目指すとともに、MCPP社にて既に展開し自動車のエアバッグ分野を中心に伸びている熱可塑性エラストマーについても、当該拠点を活かし拡大を図っていく方針。

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