うちわで得られる涼感はあおぐのに使うエネルギーよりも大きい

2012年8月10日 07:00

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 暑い日にうちわで風を送ることに意味はあるのか。結局、あおぐことで体温が上昇するだけではないのか、という誰もが一度は感じる疑問に米カリフォルニア工科大学の理論天体物理学教授、スタール・フィニー氏が答えている。結論から言えば「うちわであおぐことには効果がある」そうだ(ウォール・ストリート・ジャパンの記事)。

 人間の体は発汗による蒸発を起こすことで体温を下げる。しかし、肌にまとわる空気の温度や湿度は、時間が経つにつれて高くなり、蒸発は起きにくくなる。肌をとりまく1~3ミリの動きのない空気の層である「境界層」は、屋内の自然な空気の対流では動かないためだ。つまり、うちわは境界層の空気を温度・湿度が低い空気に入れ替える役割を果たしているわけだ。

 エネルギーの問題については、人間は安静にしている場合100ワットのエネルギーを使っているらしい。うちわをあおぐと、約1ワットエネルギー消費が加わるかもしれないが、体の周辺の空気の速度が大幅に増すことで冷えやすくなる。1%の努力で、2倍の涼しさを得られる可能性があるとしている。

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