爆発・火災事故を起こした三井化学の岩国大竹工場、7月中に大半を稼動再開へ

2012年6月14日 19:37

印刷

 三井化学は14日、今年4月22日に、山口県玖珂郡和木町にある同社の岩国大竹工場レゾルシンプラント(タイヤ・木材接着剤等の原料)で爆発火災事故が発生したことに関する第11報を発表した。

 三井化学によると、現在同社では、事故の原因究明及び類似事故防止策を講じるべく、社外の学識経験者及び専門家による「事故調査委員会」を設置し、原因究明に当たっているという。そして今回、当該委員会での調査により、事故の起因プラントが「レゾルシンプラント」であること、その他の火災発生箇所はレゾルシンプラントの飛散物による延焼であることが判明したと発表した。

 なお、現在岩国地区では、事故起因プラントであるレゾルシンプラントと、その他一部のプラントを除き、各プラントで安全点検を兼ねた年次定期点検に入っているという。三井化学は、「この年次定期点検等により設備の健全性及び安全性の確認を行い、関係ご当局のご了解を頂きながら、一部のプラントを除き7月中には稼動を再開したいと考えている」とコメントしている。なお、大竹地区では既に一部プラントが稼動しているという。今回同社が発表した「プラント稼動再開の見通し」によると、岩国・大竹の両地区で7月末までを目標として大半のプラントを稼動させる見込みとなっている。

 また、工場構内の製品在庫で被害を受けていないことが確認されたものについては、関係当局の了解を得ながら一部の製品で出荷を再開しているという。工場近隣の家屋等の被害については、「現在までに約8割の補修が完了した」としている。

関連記事