ソーラーフロンティア、CIS薄膜太陽電池で世界最大の太陽光発電所を運営開始

2012年5月23日 18:23

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ベレクトリック社の太陽光発電所に設置されたソーラーフロンティアのCIS薄膜太陽電池(ドイツ、ブランデンブルグ州)(写真:ソーラーフロンティア)

ベレクトリック社の太陽光発電所に設置されたソーラーフロンティアのCIS薄膜太陽電池(ドイツ、ブランデンブルグ州)(写真:ソーラーフロンティア)[写真拡大]

 昭和シェル石油の完全子会社で、CIS薄膜太陽電池モジュール生産において世界最大手であるソーラーフロンティアと、2年連続で世界最大の太陽光発電所向けシステムインテグレーターとなった独べレクトリック社は23日、ドイツのブランデンブルク州ボホーでCIS薄膜太陽電池を使用した世界最大の太陽光発電所が完成し、運営を開始したと発表した。

 同プロジェクトは、ドイツのファンド会社コメルツリアルが出資し、ウニクレディトグループのヒポ・フェラインスバンを通じて融資が行われたもの。ソーラーフロンティアとべレクトリック社は、2012年3月に発表した合弁会社ピーブイ・システムズ社の設立により一段と連携を強めており、今回の発表は両社の協力関係がさらに緊密かつ重要になっていることを示している。

 同発電所は、ドイツのブランデンブルク州ボホーにあり、ソーラーフロンティア製のCIS薄膜太陽電池が約20万5000枚設置された。ソーラーフロンティアのCIS薄膜太陽電池は、発電効率が高く、日射量が少ない環境下でも優れた実発電量が得られることから、プロジェクトの経済性を高めるとして好評を得ている。また、黒一色の外観で、景観にも違和感なく溶け込んでいるという。

 ベレクトリック・ソーラークラフトベルケ社のベルンハルト・ベック最高経営責任者は、「今回のソーラーフロンティアとの連携により、当社のパートナーシップ戦略が前進した。今回のプロジェクトのパートナーとしてソーラーフロンティアを選んだ理由は、CIS薄膜太陽電池の発電効率および信頼性の高さ、そして同社の長期事業戦略と生産技術の高さにある」と述べている。

 なお、今回のプロジェクトで採用されたソーラーフロンティアのCIS薄膜太陽電池は、宮崎県にある国富工場で生産された。同工場はギガワット規模を誇る世界最大のCIS薄膜太陽電池の生産工場。

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