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[仕事術]始まりを遅らせると、一日が充実する?
ほんの30分、授業の始まりを遅らせると、生徒の睡眠時間は長くなり、気分や健康状態も良くなった。――この研究は10代の若者(約14~17歳)を対象にしたものですが、睡眠不足と職場で出る影響という問題は、どの年齢にも見られるものです。[写真拡大]
ほんの30分、授業の始まりを遅らせると、生徒の睡眠時間は長くなり、気分や健康状態も良くなった。――この研究は10代の若者(約14~17歳)を対象にしたものですが、睡眠不足と職場で出る影響という問題は、どの年齢にも見られるものです。
そこで、医学誌“Archives of Pediatrics & Adolescent Medicine(小児および思春期医学)”2010年7月号に掲載された有益な研究を見てみましょう。
平均的な若者は午後11時前に寝ることに困難を感じています。このことは働いている大半の大人にも当てはまります。学校が始まる時間を30分遅くしたら、参加した生徒たちは、夜少し早めに寝るようにし始めた生徒に比べて、活力がずいぶん増進したそうです。この生徒たちの睡眠時間は全体で45分長くなり、毎日の睡眠時間はほぼ8時間に達しました。
夜間の睡眠時間が増えた生徒たちの間では次のような変化が見られました。
・昼間の眠気が49%から20%に減少。
・落ち込んでいる、不幸だと感じていると答えた生徒の数が66%から45%に減った。
・最初の授業を欠席したり、遅刻したりしていた生徒の数が80人から44人に減少した。
・日中不愉快な気持ちになる、いらいらしていると答えていた人数が、84%から63%に減った。
・以前より多くの生徒がたまご料理やベーコン、ソーセージなどが付くしっかりした朝食を食べるようになった。
これを読んでいるとき、私は出勤時間をどんどん早くしているクライアントのことを考えていました。その人たちがそうするのは、ラッシュ・アワーの交通渋滞を避けたいからか、本格的に仕事を始める前に邪魔が入らない静かな時間を確保したいからか、いずれかの理由からです。こうしたモチベーションをもつことは良いことですが、一日が経過していく中で生産性を犠牲にしていないか、振り返ってみるのもいいかもしれません。
※この記事はKey Organization Systems提供の記事を財経新聞が日本向けに翻訳・編集したものです。
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