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米物理学者、米国物理学の将来を悲観する
taraiok 曰く、 米物理学者Steven Weinberg氏による物理学の将来を悲観した記事「The Crisis of Big Science」が話題を呼んでいる(本家/.)。
この記事は「The New York Review of Books」に掲載されたもの。内容としては次のようなものである。
2011年は原子核発見から百周年、ヒッグス粒子の存在への道筋も見えてきた年でもあった(/.J過去記事)。
1911年の「Ernest Rutherford」による原子核の発見は、ロンドン王立協会のわずか70ポンドの助成金によって支えられていた。彼の研究に必要不可欠なラジウムはオーストリア科学アカデミーから貸与されていたのでこの予算でも成り立っていた。そして、この原子核の発見から核物理学は「ビッグ・サイエンス」となった。
物理学の発展には予算が必要だ。だが、アメリカの素粒子物理学の見通しについてはかなり悲観的だ。
アメリカでは新世代の粒子加速器「SSC(Superconducting Super Collider)」計画が1993年に頓挫し、その後に設立された欧州合同原子核研究機関(CERN)のLHC(大型ハドロン衝突型加速器)によって、アメリカはヒッグス粒子関連の研究で追い抜かれた。これと同じ予算の縮小が「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」にも起ころうとしている。
Steven Weinberg氏は、LHCでもしヒッグス粒子の存在が確認されたら、次は新たなステップに行かなければ素粒子物理学の「ビッグ・サイエンス」は来ない。同様のことが宇宙論についても言えるとしている。
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※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。
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