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世界がIPv6対応しても、フレッツユーザーは現状ではIPv6に対応できない
あるAnonymous Coward 曰く、 /.J過去記事にもあるように、世界中でIPv6によるサービスの提供を開始する「World IPv6 Launch」が6月6日に予定されている。しかし、NTT東西の「Bフレッツ」と「フレッツ光ネクスト」を利用してインターネット接続を行っているユーザーは、現状ではIPv6でのインターネット接続が利用できないという状況になる模様だ。それだけでなく、IPv6に対応しているサイトへの接続に1秒程度の遅延が発生する可能性まであるらしい。(NHK.、日経新聞記事.)。
そもそも、BフレッツはIPv6に非対応で、またフレッツ光ネクストについてはIPv6の利用に申込みが必要である。そのため、フレッツユーザーでIPv6を利用しているユーザーは数少ない。
さらに、フレッツ光ネクストの専用網内では(IPv6の利用を申し込んでいない場合でも)各端末にフレッツ網内だけで有効なローカルIPv6アドレスが割り当てられており、フレッツ網内での接続はこのIPv6アドレスが使用される。フレッツ網外の(IPv4アドレスを持つ)ホストに接続する場合はゲートウェイでIPv6アドレスとIPv4アドレスの変換が行われる仕組みだ。そして、ここで問題なのが、フレッツ網内で端末に対して割り振られたローカルIPv6アドレスではフレッツ網外のIPv6アドレスネットワークとは通信できない点である。フレッツ網内で割り振られたローカルIPv6アドレスは割り振りとしてはグローバルIPv6アドレスであるため、端末はまずIPv6での接続を行おうとするが、フレッツ外のIPv6ネットワークには接続できないため失敗、続いてIPv4で接続を行う、というステップを必ず踏むこととなり、1秒~数10秒の遅延が発生してしまうという。
日経新聞によると、NTT側は「AAAAフィルタ」という対策を検討しているという。また、Googleなどは日本の利用者にはIPv6でのサービスを提供しない方針も検討しているという。
ちなみにAAAAフィルタはDNSからの応答において、IPv6アドレスを含む情報(AAAAレコード)をブロックすることで強制的にIPv4での接続を行わせるというものだ。また、Googleなどの事業者は日本向けにはAAAAレコードを返さないことでIPv4接続を強制する、といったことを検討しているという。これらの問題に関する技術的な詳細はGeekなページで詳しくとりあげられている。
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