MIT の研究者が本家 /. で核融合発電について質問を受付中

2012年3月26日 12:20

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記事提供元:スラド

 taraiok 曰く、

 核融合は核分裂と異なり、高圧や高温度の環境でなければ反応が起きない。このことから核融合発電は災害などでも停止しやすく安全だと言われている。高圧や高温度の環境は電磁場などを用いて作り出す技術開発が行われているが、実用化に向けての道のりはまだ遠いところにある。この状況に対し、オバマ大統領は 2013 年度の概算要求では、核融合関連の予算の縮小を計画している。全体の予算規模の縮小が行われている一方で、国際協力による核融合エネルギーの実験施設 ITER (国際熱核融合実験炉) 建設のための資金は 4500 万ドルと増加している。ITER の予算が増えた分は、国内の研究費から削られることになる (予算PDF) 。その場合は MIT の核融合関連の研究所の閉鎖も考えなくてはならず (Fusion Future の記事)、MIT の保有するユニークなトカマク型融合発電実験システム「C-Mod」の維持も困難になるとしている。

 こうした技術と政策の問題に対して、MIT のプラズマ・サイエンスおよびフージョン・センターに所属する 6 人の研究者が本家 /. で公開質問を受け付けている (本家 /. 記事) 。恥ずかしがらずにどんなことでも聞いて欲しいとのこと。6 人の研究者の簡単なプロフィールは次の通り。マサチューセッツ工科大学プラズマ科学核融合センターの副所長で主任研究員でもある Martin Greenwald 博士、「Principles of Plasma Diagnostics」の著者 Ian Hutchinson 教授、その助手で米国エネルギー省の受賞経験もある Anne White 准教授、プラズマに対応する材料研究をしている Dennis Whyte 教授、加えて、C-Mod のプロジェクトの博士課程の大学院生 Nathan Howard 氏、Geoff Olynyk 氏。

 本家 /. のコメント欄では、C-Mod の技術的な課題についての意見や商用核融合の実用性などなどさまざまな意見がつき、議論が交わされている。

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