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金属製の所持品を検出されずにTSAの透視型ボディースキャナーを通過する方法
あるAnonymous Coward 曰く、 米TSAが空港の保安検査場に配備する透視型のボディースキャナーでは、体の脇に隠し持った金属製品を検出できないことが2010年の導入当時から指摘されていたが(論文: PDF)、米国のエンジニア、Jonathan Corbett氏はポケットに入れた金属ケースを検出されずにボディースキャナーを通過するのに成功したという(TSA Out of Our Pants!の記事、Mail Onlineの記事、本家/.)。
Corbett氏がシャツの脇腹部分に縫い付けたポケットに(従来の金属探知ゲートであれば確実に反応する)分厚い金属ケースを入れてボディースキャナーを通ったところ、2か所の国際空港で検出されなかったという。このようなことが可能なのは、黒っぽい背景に明るい色で人のシルエットが映し出され、金属は背景と同じような色に映るためで、体の脇にある金属製の物体は背景と見分けがつかないのだという。Corbett氏は金属ケースに何も入れていなかったが、刃物や爆発物などを入れることや、大きなポケットをシャツの内側に縫い付けて銃器などを持ち込むことも可能だとしている。ただし、ボディースキャナーは誤検出も多く、触診検査を受ければすぐに見つかってしまうため、実際に試してみることは推奨しないとのこと。
実験の結果が公表されてから、Corbett氏には多くのメディアからの取材が殺到したという。その一方で、この件について報道しないようにTSAがメディアに圧力をかけていたことも明らかになった(TSA Out of Our Pants!の記事2、SmarterTravel.comの記事、本家/.)。
TSAのスポークスマンから南フロリダの記者に送られた電子メールには、Corbett氏は明らかに何らかの目的を持った人物で、主要メディアにより援助されるべきではないと述べられていたという。ちなみに、Corbett氏は空港でのボディースキャナーの使用やボディースキャナー導入後に強化された触診検査についてTSAを提訴している。また、匿名のTSAの担当者は、大半の空港のボディースキャナーでは抽象的な人型の輪郭と検出された危険物のみが映し出されるため(/.J記事)、Corbett氏の映像は正確でないと述べたという。これに対してCorbett氏は、使用した映像はX線タイプのもので、ミリ波タイプのものでは確かに輪郭表示になるが、処理前の映像は同様のものだと反論している。
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