1997年のジョブスはどのように特許を活用してMSから資金を獲得したのか?

2012年3月6日 18:29

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 Forbesのエリック・ジャクソン氏が、スティーブ・ジョブスの伝記を引用しつつ、1997年にスティーブ・ジョブスがビル・ゲイツにAppleへ投資させるためにどのように特許を活用したかを振り返っている(Forbes記事本家/.)。

 当時、スティーブ・ジョブスはビル・ゲイツにこう伝えたという。

 「MicrosoftはAppleの特許を(無断で)使っている。Appleが今から数年間に渡りMicrosoftに対して訴訟を続けた場合、我々は数十億ドル規模の特許訴訟に勝つ可能性は十分にある。あなたも私もそのことは十分理解しているはずだ。しかし、Appleはその数年間の間、訴訟を続けて生き残る体力は残っていない。そのことは私が一番よく理解している。

 だからこの(特許に関する)問題を解決する方法を提案したい。それはMicrosoftがMac環境の発展のために(Mac版Microsoft Officeの開発やクロスパテント契約で)コミットメントすることと、Appleに対して投資を行うことにより、MicrosoftとAppleが相互に利害関係を持つ形にすることだ。」

 そのやりとりの末、スティーブ・ジョブスは1997年のMacworld BostonでAppleに新たな命を吹き込むことになる1.5億ドルの投資を発表、その会場でビル・ゲイツが(衛星回線で)出演するということにもつながった(Wired記事ASCII記事)。

 このことがきっかけで、ビル・ゲイツは現在、世界で最も価値ある会社が誕生するのを助ける結果になった。ただし、今となってはゲイツの行動が賞賛に値するかは若干疑問の残るところではあろう。

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