東京エレクトロン、スイスの太陽電池製造装置事業会社を買収

2012年3月6日 11:42

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 東京エレクトロンは3日、OC Oerlikon社(スイス)と、OC Oerlikon社の100%子会社で、量産用薄膜シリコン太陽電池モジュールのターンキー製造ラインで高い実績をもつ世界トップクラスのメーカーOerlikon Solar社(エリコン・ソーラー)の株式譲渡契約を締結したと発表した。

 東京エレクトロンは、2009年より、Oerlikon Solar社のアジア・オセアニア地域の販売代理店として、薄膜シリコン太陽電池用一貫製造ラインの販売・マーケティングを行ってきた。今回、Oerlikon Solar社の買収により、変換効率向上と生産コスト低減を両立させる同社の優れた技術力と、東京エレクトロンが培ってきた製造装置技術およびフィールドサービスの対応力とを融合させることによって、従来とは異なる枠組みで相乗効果を発揮することができると判断した。

 東京エレクトロングループは、「技術で環境問題に取り組む」という信念のもと、太陽電池製造装置事業を半導体製造装置事業、FPD製造装置事業に次ぐ同社グループの第3の柱にするべく強化しており、今回の買収を機に、その実現に向けた取り組みを一層加速していく方針。

 東京エレクトロンの竹中博司代表取締役社長は、「太陽電池製造装置の薄膜成膜技術で長年実績のあるOerlikon Solar社は、世界最高水準の一貫製造ラインを有しており、これまで3年間のアジア・オセアニア地域での販売代理店活動を通じて、その技術力を確認してきた。当社は、これを機に、長年培った自社の半導体製造装置技術を融合させ、さらなる性能向上を図っていく。今後、長きにわたり拡大する太陽光発電市場での事業構築は、当社の成長戦略の一端を担うものであるとともに、製造装置産業として地球環境に貢献するものであると確信している」とコメントしている。
 

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