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ヨウムのアレックスの足し算能力、死後の論文で明らかに
ある Anonymous Coward 曰く、
50 もの物体、また大きさや色、そして数を認識する能力で世界的に有名になったヨウムのアレックスに関する最新の研究によると、アレックスは 3 セットの物体をアラビア数字を使い最大 8 まで足算をすることができたそうだ (Nature News Blog の記事、本家 /. 記事、doi: 10.1007/s10071-012-0470-5 より) 。
アレックスは 2007 年に死亡しているが、生前研究チームは彼の数の把握能力を検証していたとのこと。例えば緑色のブロック 4 個、赤を 2 個、青を 5 個提示されたとき、アレックスは「5 個はどの色?」という問いかけに対し「青」と答えることができ、アレックスは数の概念を把握していたと考えられている。さらに別のヨウムに対し「クリック音を 2 回鳴らし、鳴らした数を答える」という実験を行っていた際、始めに 2 回鳴らしたときにこのヨウムは何も答えなかったためさらに 2 回鳴らしたところアレックスが横から「4」と答え、さらに 2 回鳴らしたところ「6」と答えたとのこと。
このことからアレックスには数を把握し足していく能力があることに気づいた研究者は更に実験を重ねたそうだ。その結果、お菓子のジェリービーンズとクラッカーといった別々の物体の合計が 6 以下であった場合正確に足し算を行えることが分かったという。その後アレックスは色付きの数字マグネットを使いアラビア数字を覚え、これを用いた足し算を行えるようになったとのこと。また、3 つのコップの下に隠したジェリービーンズなどの物体を見せられ、その合計を答えるという実験も平行して行われたとのこと。どちらの実験も最後まで終わらせることなくアレックスはこの世を去ってしまったそうだが、その正答率は偶然より高かったとのこと。現在人間以外で数を合計する能力が実証されているのはヨウムのアレックスと、チンパンジーだけであるとのことだ。
なお、最後に行われていた実験とは異なるが、アレックスが足し算を行う様子の動画はこちら。
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