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遺伝子異常のマウスから遺伝子操作を行うことなく正常 iPS 細胞を作り出すことに成功
記事提供元:スラド
dodonga 曰く、
京大の研究者らは、遺伝子に欠陥のあるマウスの細胞から正常な iPS 細胞を作ることに成功した (京都新聞の記事、京都大学のプレスリリース、doi:10.1371/journal.pone.0032018より) 。
iPS 細胞は体細胞の記憶を多能性幹細胞記憶に書き換えることにより作製されるが、体細胞の持つ DNA 情報の書き換えは行われないため、遺伝的異常は iPS 細胞でも保持されたままとなる。研究ではペアになっている遺伝子の片方の変異が原因で発生する常染色体優性多発性嚢胞腎 (ADPKD) を対象とし、1 個の iPS 細胞に由来する細胞クローンを 10,000 個以上遺伝子解析した結果、1 個のクローンで正常な遺伝子座を鋳型に異常な遺伝子座が正常化されたクローンが見つかったとのこと。
これにより染色体の片方に原因がある優性遺伝病であれば、患者由来の iPS 細胞でも病気の原因がなくなる可能性が示された。人でも同じ手法が適用できるか確かめたいという。
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