東燃ゼネラル、米エクソン日本法人の株式を3020億円で取得 新たな提携関係へ

2012年1月30日 11:20

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 東燃ゼネラル石油は29日、エクソンモービル有限会社(本社:東京都港区)の持分の99%を、2012年6月に取得すると発表した。エクソンモービル有限会社は、米エクソンモービルコーポレーション(Exxon Mobil Corporation、本社:米国テキサス州)が間接的にその持分の100%を所有する日本法人であり、主として石油製品、潤滑油および石油化学製品の販売を行っている。

 株式の取得金額は3,020億円。Exxon Mobil Corporationは、子会社を通じて、エクソンモービル有限会社が保有する一部の化学品事業と東燃ゼネラル株式8千万株を所有し続ける。その結果、今回の持分取得後におけるExxon Mobil Corporationの東燃ゼネラルに対する議決権の保有割合は約22%となり、Exxon Mobil Corporationは東燃ゼネラルの主要株主として留まる見込み。

 東燃ゼネラルおよびエクソンモービル有限会社は、Exxon Mobil Corporationとの新たな提携関係に移行し、製販一体経営を実現する。東燃ゼネラルグループは、Exxon Mobil Corporationのブランド(「Esso」、「Mobil」、「Mobil 1」等)を日本国内において独占的に使用し、これらのブランドおよび「ゼネラル」ブランドの製品やサービスを顧客、代理店・特約店へ引き続き提供する。また、シナジーカードなどのクレジットカードやロイヤルティープログラムなどの各種サービスも従前通り提供する。さらに、石油精製および石油化学におけるテクノロジーや技術サポートも継続して使用し、原油や製品の調達においても協力関係を継続する。

 今後東燃ゼネラルグループは、現在の4つの事業分野(石油精製・供給、燃料販売、潤滑油・スペシャルティー、石油化学)において、さらに競争力を向上させるために大きな一歩を踏み出す方針。

 より徹底した製販一体経営により事業部門間の連携を一層緊密にし、国内の事業環境の変化に即応できる効率的な経営を行うほか、日本の事業環境に適した投資機会を検討し、さらなるコスト競争力の強化と収益機会の拡大を行う。また、国内における他業種との共同マーケティングなどを通じて石油製品の販売競争力を強化するとともに、石油コンビナートにおける他社との協業の高度化や、効果的な省エネルギー投資の実行を検討する。

 さらに、これらの施策を実行する基盤として、経営効率の高い石油販売事業を営むエクソンモービル有限会社の事業ポートフォリオを東燃ゼネラルと組み合わせ、継続して安定した利益とキャッシュ・フローの創出を目指す。


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