三井不動産レジ、マンションでEV「リーフ」を災害時の非常用電源として活用

2011年12月20日 17:47

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災害時防災サポートステーション概念図(画像:日産自動車)

災害時防災サポートステーション概念図(画像:日産自動車)[写真拡大]

 三井不動産レジデンシャルと、日産自動車、フルタイムシステムは20日、3社が共同で、災害時における非常用電源として、日産「リーフ」の駆動用バッテリーからマンションの共用部に電力供給するシステムを導入すると発表した。同システムにおいては、日産カーレンタルソリューションが運営する、EVカーシェアリングで使用する電気自動車(EV)の日産「リーフ」を活用する。

 日産「リーフ」からマンションへの電力供給システムは、宅配ロッカー最大手のフルタイムシステムが、三井不動産レジデンシャル、日産自動車の協力のもと開発し、2012年9月下旬を目途に商品化する予定。EV充給電機を導入することで、外部からの電力供給がない状況でもEVからの電力供給により、ワンセグテレビやラジオ、スタンド照明の利用や携帯電話の充電(1日20機を想定)が最大10日間可能になる。

 まずは、三井不動産レジデンシャルが分譲中の「パークホームズ大倉山」(神奈川県横浜市港北区、総戸数177戸)にて、分譲マンションとして初めて導入する。同物件は、共用部に太陽光発電20kWと蓄電池30kWhを搭載し、防災用備品として発電機等も備えており、非常時には自立運転により一部共用部の電力供給を想定しているが、今回、更なる非常時の対応としてEVからの電力供給システムを導入する。マンションの集会室を災害時の防災拠点である「サポートステーション」と想定し、非常時には、日産「リーフ」のバッテリーから充給電機を経由して「サポートステーション」の非常用コンセントに電力供給をする。

 三井不動産レジデンシャルは、同システムを今後、EVカーシェアリングの採用が予定されている「パークシティ南浦和」(埼玉県さいたま市南区、総戸数211戸)をはじめとする首都圏の物件を中心に順次導入していく。今後とも、マンション内にEVの導入を進めながら、入居者の利便性とマンションの安全性を図り、地球環境の改善に貢献していく考え。
 

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