電通など、クラウド型デコメ素材提供プラットフォーム「;Dcloud」を開発

2011年12月16日 12:35

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「;Dcloud」のイメージ図(画像:D2C)

「;Dcloud」のイメージ図(画像:D2C)[写真拡大]

 電通、ディーツーコミュニケーションズ(以下D2C)、美術出版ネットワークスは15日、デコメユーザーの使い勝手を飛躍的に向上させるクラウド型デコメ素材提供プラットフォーム「;Dcloud(ディークラウド)」を開発したと発表した。また、「;Dcloud」のAndroid向けSDK及びiPhone向けSDKを世界各国のアプリ提供者(デベロッパー)へ向けて、同日より無償提供する。

 同プラットフォームを利用した各種アプリを、2月末にスペインで行われる「Mobile World Congress2012(MWC2012)」にて発表するとともに、全世界のスマートフォンユーザーに対して、開発されたアプリケーションを通じて2月末からサービス提供を開始する予定。

 デコメは日本の若年女性層の7割超が利用する非常に人気のあるメールサービス。スマートフォン用のデコメ素材販売アプリである「デコマーケット」は、2010年11月のサービス開始以来、アンドロイドマーケット(国内)だけで70万超ダウンロードされるほどの人気を博し、ユーザー数として最大規模のデコメアプリに成長した。今回そのデコマーケットから、デコメユーザーの使い勝手を飛躍的に向上させる「;Dcloud」サービスがリリースされる。

 これまでのデコメ素材提供サービスでは、ユーザーはデコメ素材取得のためにサーバーにアクセスし、デコメ素材を個々に選択してダウンロードしなければならず、面倒で手間のかかる作業が必要だった。また、ダウンロードしたデコメ素材をメールアプリ側から呼び出すことができない、機種を変更するたびに素材をメモリーカードなどにコピーし新しい機種に移行しなければならないなど、ダウンロード後の素材の使い勝手に煩わしさが伴った。

 一方、「;Dcloud」には膨大な数のデコメ素材がクラウド上に予め用意されており、ユーザーはとても簡単な操作で、あたかも自分の端末にデコメ素材があるかのように、デコメ素材を瞬時に呼び出すことができる。また、対応するアプリ間を「;Dcloud」がシームレスに連動させるため、アプリ、機種を問わずデコメ素材が自動的に同期され、ユーザーは余計な作業をする必要なく、好きなデコメ素材を手軽に使うことができるようになる。

 「;Dcloud」はユーザーの使い勝手を大きく向上させる一方、デベロッパーや絵文字を保有するコンテンツ・プロバイダー(以下CP)に対して、新しいビジネスチャンスを提供する。アプリを提供するデベロッパーは「;Dcloud」のSDKを利用することで自ら開発するよりも遙かに簡単に、デコメ素材を利用したコミュニケーションシステムを自らのアプリに組み込むことができる。またCPは、保有するデコメ素材を国内だけに留めずに世界中に配布することが可能になる。

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