NEC、クラウド対応で遠隔制御が可能なEV用急速充電器および充電サービスを販売

2011年12月13日 16:25

印刷

クラウド対応型充電器の外観(画像:NEC)

クラウド対応型充電器の外観(画像:NEC)[写真拡大]

  • クラウド型充電サービス イメージ図(画像:NEC)

 NECは13日、電気自動車用充電器を設置する事業者向けに、事業者の運用を支援するクラウド対応型急速充電器およびクラウド型充電サービスの販売を開始したと発表した。

 従来の充電器は、事業者が遠隔で利用状況を監視したり、運用保守を行う機能が実装されていないため、事業者が常駐する敷地内に充電器を設置して運用するケースがほとんどだった。そのため、充電器の設置場所が限定され、充電器の普及の妨げとなっていた。

 これを受け、今回NECは、充電器とクラウドを連携させることでこれらの状況を改善するための製品およびサービスを提供する。また、今後は、他社製充電器と同サービスとの連携についても検討していく。

 販売するクラウド対応型急速充電器本体は、グループ会社である高砂製作所製の充電器をベースにクラウド対応機能を追加したもの。充電サービスの対応機能も実装した。

 クラウド型充電サービスについては、「遠隔制御(エネルギーマネジメント)サービス」は、NECが提供する制御画面から充電器の休止や再起動に加えて、充電電力を設定できるサービス。例えば、電力利用量の高い時間帯には充電電力のピークを抑えることが可能となる。

 そのほか、NECが提供する監視画面から充電器の運用状況を監視できる「遠隔監視サービス」や、会員の利用実績をクラウド側で管理し、月単位で事業者に報告する「利用状況管理サービス」を提供する。事業者は、この情報を元に利用者に利用料を請求したり充電実績などの情報を提供したりできる。

 さらに、充電器の位置情報や現在の利用状況(満空情報)を表示する「充電ステーションマップ」を提供する。これにより、利用者は離れた場所から充電可能な充電器を探すことができる。また、利用者の携帯端末などに充電完了通知のメールを送信可能。これにより、利用者は電気自動車から離れていても充電が終了したことが分かる。

 充電器のハードウェア保守サービス、および24時間のコールセンターサービスも提供する。電子マネーによる課金サービスなども提供していく予定。

関連記事