枝分かれする虹の決め手はハンバーガー型の水滴

2011年12月13日 10:00

印刷

記事提供元:スラド

 rm -fr 曰く、

 米 Google のグラフィック部門 SE の Iman Sadeghi 氏は、二重の虹よりも発生が希少な「枝分かれする虹」(参考画像) について、発生の機序を仮定してシミュレーションを行い、「ハンバーガー型の水滴」(burgeroid) が決め手であることを示したそうだ (CNN.com Blogs の記事Discovery News の記事、ACM Transaction on Graphics に掲載予定の論文 (PDF) より) 。

 スペイン・イギリス・スイスの研究者のほか、映画「AVATAR」の制作に協力した Henrik Wann Jensen 氏 (CG-ARTS 協会の解説ページ) の指導のもと、Sadeghi 氏はカリフォルニア大サンディエゴ校で博士を取得するためにこの研究をまとめた。虹の光学的な解釈はルネ・デカルトの 17 世紀の仕事にさかのぼるが、それをコンピュータでシミュレートできるようになったのは、より最近のことだという。

 一般によく知られる「二重の虹」は球状の水滴の中で光が二回反射する機序により見られることが知られているが、一方の「枝分かれする虹」は球状の水滴では説明できなかった。Sadeghi 氏は球状の水滴に加え、大きく平らな「ハンバーガー型」の水滴が均等に漂うことで虹の枝分かれが起きることをシミュレーションによって示した。「この研究の応用はきわめて狭い」と彼は述べ、「だが、映画の製作者らが虹を科学的に再現したかったら、僕らのところにくるしかないさ」とも付け加えたという。

 スラッシュドットのコメントを読む | サイエンスセクション | グラフィック | サイエンス

 

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連記事