ユニチカ、バイオマス由来原料用いた世界最高レベルの耐熱ポリアミド樹脂を開発

2011年11月22日 10:21

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 高機能樹脂分野の事業拡大を目指しているユニチカは21日、バイオマス由来原料を用いながらも世界最高レベルの性能を有する耐熱ポリアミド樹脂「XecoT(ゼコット)」の新規製造技術の開発に成功すると共に、物性・品質面でも競合品に対する優位性を確認できたと発表した。これにより、2012年夏までに中量産設備を導入し、「XecoT」の製造販売に着手することを決定した。

 今回、同社が開発した耐熱ポリアミド樹脂「XecoT」は、熱可塑性耐熱ポリアミドの中においては、耐熱性、結晶性、低吸水性、耐薬品性、耐摩耗性、電気特性、高品質のいずれをとっても世界最高レベルの性能を有するため、各種電気・電子部品、自動車用部品、耐熱フィルム、耐熱繊維等への幅広い用途展開が期待できるという。

 また「XecoT」は、非可食で再生可能なバイオマス由来原料を用いており、バイオマス度は50%以上となっている。このため地球温暖化や石油資源枯渇といった問題を解決する一助となると、同社は考えている。

 近年、電気・電子分野、自動車分野における要求性能が高まり、高耐熱ポリアミド樹脂の市場が急成長している。特に電気・電子分野では、鉛フリーリフローはんだに耐える高耐熱性と同時に低吸水性も求められている。

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