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東ソー、南陽事業所火災事故の続報を発表 複数の工場が停止し再開目処立たず
東ソーは18日、11月13日(日)15時24分頃に同社の南陽事業所(山口県周南市)構内で発生した火災事故について、11月18日19時現在で判明している内容を発表した。
同社によると、火災事故が発生したのは、同社南陽事業所の第二塩ビモノマー製造設備(年間生産能力30万トン)。発生箇所は、塩ビモノマー精製工程の塩酸塔周辺設備と推定。詳細は現場検証完了後に特定する予定。発生原因については「現在、調査中」としている。
被害状況は、同社の従業員1人が死亡。南陽事業所内その他製造設備、連結子会社工場の状況については、第二塩ビモノマー製造設備の爆発・火災の影響で、隣接する連結子会社東ソー・エスジーエム(石英ガラス素材製造会社)工場建屋・製造設備等が損傷し、現在、製造設備が停止中。稼動時期は未定となっている。
また、第二塩ビモノマー製造設備の爆発・火災後、二次災害防止のため、複数の同社製造設備、連結子会社工場を自主的に停止し、現在も停止中。設備の安全を十分に確認の上、順次稼動する予定。
なお、火災を起こした第二塩ビモノマー製造設備の類似製造設備である第一塩ビモノマー製造設備(現在定期修理中、年間生産能力25万トン)、および第三塩ビモノマー製造設備(自主的に停止中、年間生産能力40万トン)の稼動時期については、第二塩ビモノマー製造設備火災事故の原因特定が必要であることから、「現時点で未定」となっている。
そのほか、近隣への被害状況や業績への影響については、「現在、調査中」としている。
加えて、同社は18日、今回の火災事故に伴い水質測定を行った結果、同社排水口からの排水に含まれるEDC(1.2-ジクロロエタン)が排水基準値を超過していたことが判明したと発表した。発生経緯について、同社は、「火災事故時に第二塩ビモノマー製造設備より漏洩したEDCが冷却用散水と共に排水経路へ流出したものと推測される」と報告している。
現在、「冷却用散水を停止」、「土嚢を構築し、プラント外へ流出を防止」、「排水からのEDC除去方法を検討中」といった応急対応を実施中。今後は、公共用海域の影響を調査するという。
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