【読者と一問一答】復興関連銘柄の活躍はいつから?

2011年11月13日 16:05

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■「先取り相場」から1年後の来年3月に再浮上

  【問い】 復興関連株は有望と見ています。しかし、期待したほど動きません。どのようにみておけばよいのでしょうか。

  【答え】 そうですね。本来なら動いてよいはずです。とくに、企業業績の基本となる「売上」というところに焦点を当てれば、復興に関連した業界や企業には売上増が見込めるはずです。海外経済が不安定で輸出産業、輸出企業にとっては、「売上」が厳しい中で、復興関連は売上伸長の見込める有望テーマです。比較すれば、有望なはずです。

  しかし、復興関連銘柄に人気が盛り上がらない理由としては次のことが考えられます。

(1)菅・前総理の退陣表明で6月から9月まで3ヶ月の政治空白が生まれた。 (2)その結果、復興が遅れている。ガレキ撤去さえ、まだ本格化していない。震災発生から8ヵ月経って、やっと第3次補正が成立の見通し。 (3)復興を期待して、復興関連株は3月中旬から3月末に「先取り相場」を出している。しかも、数倍に値上りした銘柄もあり、総じて復興関連の上昇は大きかった。 (4)復興関連銘柄には建設関連の銘柄が多く、これまでの「コンクリートから人へ」政策の影響で公共投資が縮減し現実の業績が芳しくない。

  などがあります。

  煮詰めて言うなら、「3月に先取り買いした。しかし、その後、株価の基本となる業績がまだ伴っていない」という状況です。つまり、「今は復興関連の業績が上向くのを待っている」場面だと思われます。

  それでは、いつ頃に「復興関連銘柄」の再活躍があるかということが注目されます。ざっくりと言うなら最初の活躍から1年後の来年3月頃ではないでしょうか。まもなく、第3次補正予算が成立し、復興工事等が本格化、それが、企業業績へ反映し始めると思います。たとえば、来年3月頃の「四季報」には、来期(2013年3月期)の業績について、「復興が寄与」といった言葉が出始めるものとみられます。

  復興関連銘柄については、日足チャートでなく、週足あるいは月足チャートで下値のフシ近辺で仕込んで来春からの活躍に備える投資姿勢がよいと思います。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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