化石が埋まっていそうな場所を教えてくれる人工知能

2011年11月10日 07:00

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 かつては、化石の採掘は勘に頼っており、成功するかどうかは運次第であった。しかし、今日では人工知能の力を借りることで、どこを採掘すべきかのアシストを受けることができるという(Nature News)。衛星写真と学習を行ったコンピュータニューラルネットワークを用いることで、化石が埋まっている可能性が高いと思われる場所を予測できるそうだ(Evolutionary Anthropology掲載の論文概要)。

 90年台後半には、すでに衛星写真を活用して探索する場所の目星を付ける「化石ハンター」は存在していた。その試みは実際に成果を上げていたのだが、まだ写真や画像を目視で調べるというものであり、まだハンターの直感に依存するものであった。いっぽうニューラルネットワークを用いる手法は、すでに化石が発見されている地点とその地形をあらかじめ学習させておき、そこから化石を発見できそうな地点を見つけるというものになる。

 地形データには衛星写真だけでなく、赤外線写真など異なる波長の光を用いたデータ、そして化石が発見された場所かどうかを示すデータを用いたという。学習させたニューラルネットワークを用いて既存の化石発見場所をチェックしたところ、79%の確率でその場所に化石があるということを正しく特定できたとのこと。この技術はまだあまり探索されていない地域の化石調査に役立つそうだ。

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