アップル、無料のクラウドサービス「iCloud」を10月12日から提供開始(2/2)

2011年10月5日 16:35

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iCloudのイメージ(画像提供:アップル・ジャパン)

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 iCloudでは、App StoreとiBookstoreでの購入履歴も確認して、アプリケーションや書籍を、ユーザのデバイスにいつでもダウンロードできる。購入済みのアプリケーションや書籍は、それを購入したデバイスだけでなく、ユーザのすべてのデバイスに自動的にダウンロードすることも可能。購入済みのアプリケーションや書籍は、iCloudアイコンをタップすればユーザのiOSデバイスにダウンロードされる。追加費用は一切かからない。

 iCloud Backupでは、iOSデバイスが電源につながっていれば、ユーザの大切な情報を毎日、自動的かつ安全に、Wi-Fiを通じてiCloudにバックアップする。

 電源につなぐだけで、すべてが素早く効率的にバックアップされる。購入済みの音楽・テレビ番組・アプリケーション・書籍そしてフォトストリームについては、既にiCloudに保存されているので、iCloud Backupはそれ以外のもの、つまりカメラロールの写真やビデオ、デバイス設定、アプリケーションのデータ、ホーム画面とアプリケーションの配置状況、メッセージ、呼び出し音などのバックアップを行なう。iCloud Backupは新しいiOSデバイスのセットアップに役立てたり、既に使用中のiOSデバイスに情報やデータを復元するのにも利用できる。

 iCloudはユーザの連絡先、カレンダー、メールともシームレスに連係するため、友人や家族とカレンダーを共有することも可能。また、広告表示のないメールアカウントはme.comでホストされる。メールの受信ボックスやフォルダは、ユーザのすべてのiOSデバイスとコンピュータの間で横断的に最新の状態に保たれ、icloud.comではメール、連絡先、カレンダー、iPhoneを探す、そしてiWork書類にウェブを通じて簡単にアクセスできる。

 「iPhoneを探す」は、ユーザがデバイスのひとつを紛失した場合に役立つアプリケーション。このアプリケーションを別のデバイスで利用したり、コンピューターを使ってicloud.comにサインインすることで、紛失したiPhone、iPad、iPod touchを地図上で探したり、メッセージを表示したり、ロックやデータの消去を遠隔操作で行なうこともできる。なお、「iPhoneを探す」では新たに、OS X Lionが稼働するMacの場所も見つけられるようになった。

 「友達を探す」はApp Storeから無料でダウンロードできる新しいアプリケーションで、大切な人に自分の居場所を簡単に伝えることができる。友人や家族が地図上に表示されるので、素早く彼らの居場所を知ることができる。

 「友達を探す」では、夕食の間数時間や、キャンプに出かける数日間など自分の居場所を一時的に複数の友人と共有することも可能で、その時間が経過すると共有は終了する。「友達を探す」では、新たに友達からリクエストを受ける度にユーザはその通知を受け取る。リクエストを承認すると新しい友達にあなたの居場所が見えるようになっている。もちろん簡単なタップ操作で自分の居場所を隠すこともできる。ペアレンタルコントロール機能により、保護者が子どもの「友達を探す」の使い方を管理することも可能。

 iCloudは、iOS 5のリリースと同時に利用可能になる。iOS 5は、作業に割り込むことなく通知を一個所で簡単に閲覧・管理できる「通知センター」、iOS 5ユーザ間でテキストメッセージ・写真・ビデオを簡単に送れる新しいメッセージングサービスの「iMessage」、新聞や雑誌の購読を購入・管理するための新しい方法となる「Newsstand」など、200以上を新機能を備えた、世界で最も先進的なモバイルオペレーティングシステム。

 iCloudは、10月12日から、iOS 5が動作するiPhone、iPad、iPod touch、またはOS X Lionが稼働するMacを使用し、有効なApple IDを持っているユーザに対して提供される。iCloudにはメール、書類の保存、バックアップに利用される5GBの無料クラウドストレージが含まれている。iCloudストレージの追加アップグレードは、10GBを年間1,700円、20GBを年間3,400円、50GBを年間8,500円で提供する。

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