NYダウ横目に『閑散の中で下値模索』の動き=犬丸正寛の相場展望

2011年8月5日 18:29

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

来週(8~12日)の相場は、『閑散の中で下値模索』の動きとなりそうだ。例年、大会期間中は見送り相場になるといわれる「夏の高校野球甲子園大会」が始まった。しかも、週末は「盆休み」に入る。企業の4~6月決算発表も一巡し、盛り上がりに欠ける相場となるだろう。

来週(8~12日)の相場は、『閑散の中で下値模索』の動きとなりそうだ。例年、大会期間中は見送り相場になるといわれる「夏の高校野球甲子園大会」が始まった。しかも、週末は「盆休み」に入る。企業の4~6月決算発表も一巡し、盛り上がりに欠ける相場となるだろう。[写真拡大]

★甲子園の盆休みで基本は商い閑散に

  来週(8~12日)の相場は、『閑散の中で下値模索』の動きとなりそうだ。

  例年、大会期間中は見送り相場になるといわれる「夏の高校野球甲子園大会」が始まった。しかも、週末は「盆休み」に入る。企業の4~6月決算発表も一巡し、盛り上がりに欠ける相場となるだろう。

  この間、急落したNYダウが、一段安となるか、あるいは、急反発に転じるか。NYダウ次第で日本のマーケットも左右されることは避けられないものの、出来高が大きく膨らむことにはならないだろう。閑散相場の中での下値模索だろう。

  そのNYダウは、アメリカの経済がマーケットの嫌がる「スタグフレーション」に近い状況となっている。昨年11月実施のQE―2といわれる量的緩和策の効果が薄れ景気下ブレリスクが高まる一方で緩和策の副作用で物価高の心配は残ったままである。金融緩和策も引き締め策も採り難い状況にある。

  この手詰まり感を打破するため、株価(NYダウ)が下がることで、次のQE―3策がとりやすくなるという催促的な動きになっているとみることもできる。アメリカは個人の株保有比率が高く、株安による逆資産効果で消費が落ち込み、次なる景気対策が打ち出しやすくなるということだ。

★新政権の動き出れば「秋相場」へ期待膨らむ

  一方、日本では最大の見所である「菅総理の8月退陣」があるかどうか。本来なら3月の大震災発生から5ヶ月目となる8月は復興へのツチ音が高まり、「復興相場」が本格スタートしてよい時期である。かつて、阪神淡路震災の時も5ヶ月目で底入れし本格反発に転じた。しかし、東北をどうするか、日本全体の姿をどう描くか、まったく見えてこない。電力でプレッシャーをかけているだけでは企業の海外転出に拍車がかかるだけである。「道州制」などの導入といった思い切った改革を取り入れることのできる人に政治のカジ取りをやってもらわないと日本沈没となってしまう。

  余談ながら、菅総理のことをハーケン総理と呼ぶ人もいる。岩にハーケンを打ち込んで、落ちそうになっても粘り強く岩を登って行くということらしい。むろん、粘り強さは大切だが、国民には、もっと大切な何かが伝わってこない。仮に、新政権への動きがみられるようなら秋相場へ向けての期待が膨らむものとみられる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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