東工大、世界最高性能のリチウムイオン電池用固体電解質を開発

2011年8月3日 14:30

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記事提供元:スラド

  Diffusional-Mind 曰く、

 東工大菅野研、高エネルギー加速器研究機構 (KEK)、トヨタ自動車の研究グループがこれまでで最高のリチウムイオン伝導性を持つ物質Li10GeP2S12 を発見した (東工大 最近の研究成果のページdoi:10.1038/nmat3066より) 。物質設計から合成、構造解析、特性評価まで行った、基礎研究としてきわめて完成度の高い研究成果である。

 室温 (27 ℃) での導電率は 12 mS/cm に達する。これまでの最高レベルのリチウムイオン固体電解質と比べて、一桁大きな性能を持ち、現在使用されている有機系液体電解質をも凌駕する導電率をしめす。これによって、電解質にも無機固体を使用した全固体電池の性能が大幅に向上することが期待される。

 全固体電池は安全性に極めて優れるものの、これまでは電解質の性能が十分でなく実用レベルの性能を持たせることが難しかった。これを機にリチウムイオン電池の世代交代が一気に進展するかもしれない。

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