エステー、1万5750円の家庭用放射線測定器を10月に発売

2011年7月28日 01:50

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エステー、1万5750円の家庭用放射線測定器「エアカウンター」を10月に発売

エステー、1万5750円の家庭用放射線測定器「エアカウンター」を10月に発売[写真拡大]

 エステーは26日、首都大学東京の放射線安全管理学の専門家である福士政広教授の監修の下、同大学との共同開発により、一般家庭でも安心して使える性能と価格を実現した家庭用放射線測定器「エアカウンター」を、今年10月20日から、関東・東北を中心としたドラッグストアやホームセンター、またインターネット通販などで発売すると発表した。出荷数は1万個を予定。希望小売価格は、税込み1万5,750円となっている。

 また、この「エアカウンター」には、同教授が併せて監修した放射線等についての基礎知識を掲載した小冊子「正しく覚えよう!放射線の基礎知識」もセットになっている。「エアカウンター」の本体やパッケージのデザインは、MR_DESIGN代表のアートディレクター・佐野研二郎氏が担当した。

 本体は82mm×62mm×34mmの丸みを帯びたコンパクト設計で、持ちやすく、使う人にやさしいデザイン。ボタンひとつで簡単に操作できる。表示部には40mm×25mmの大型LCD液晶を採用し、文字も大きく見やすくなっている。本体重量は約105グラム。

 電源は単4アルカリ電池2本。1日1時間の使用で約2ヵ月使える。連続使用の場合は、約50時間。また、精密な本体を衝撃やキズ、放射性物質による汚染から保護するシリコンジャケットを付属している。

 「エアカウンター」は、自宅や家庭菜園場、公園の砂場など放射線が気になる場所で、地上から1メートルの高さにおいて、放射線のひとつである空気中のガンマ(γ)線を0.05μSv/h~9.99μSv/hの範囲で測定する。(μSv/h=毎時マイクロシーベルト)

 測定の仕組みは、放射線1本が入ると半導体センサーが反応し、発生した電荷を信号に変えてカウント、時間あたりのカウント数を放射線量の換算式(セシウム基準/Cs137)によって、1時間あたりの人に対する放射線の影響がどれだけあるかを表す単位である毎時マイクロシーベルトに変換し表示する。

 半導体センサーには、医療機関で使用されるエックス線計測器の技術を応用したシリコンフォトダイオードを使用しており、β線をカットするフィルターを内蔵しているため、より高い精度でγ線を測定することができる。測定値については、国の認定を受けた第三者機関によって、国家標準に基づいた校正を実施し、承認を受けている。

 「10年先、20年先を見据えながら、子供たちが将来、安心して暮らせるために。そのために今、何が必要なのか。そうした考えから生まれたのが、家庭用放射線測定器『エアカウンター』。“空気をかえよう”をスローガンに掲げるエステーが、一般家庭でも安心して使える性能と価格のバランスを追求した、時代の要請に応える新しいエアケア商品」と同社はコメントしている。

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