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ここがポイント-会社を伸ばす中小企業の採用戦略:第6回 会社を理解してもらうために(2)(2/2)
■情報提供のいろいろなスタイル
情報提供の方法は、その会社によって千差万別です。
会社説明会を例にとり、以下のように分類してみました。(私の勝手な観点なので、単なる一例として見て下さい。)
誰が: 経営者主体型、人事部主体型、現場社員主体型 など
何を: 理念アピール主体型、事業アピール主体型、社風アピール主体型 など
どのように: 講義・プレゼン型、体験・ワーク型、対話型、映像・ビジュアル活用型、
パネルディスカッション型 など
これをご覧になって、「うちはこのタイプだ」とか、「これはやっているけど、こっちはやっていない」など、感想はいろいろあると思います。
私がお勧めしたいのは、この中のどれかではなく、できれば全部やっていただきたいという事です。いろいろな人が、いろいろな内容で、いろいろな方法を使って、それぞれ異なる切り口で伝える取り組みをして欲しいのです。人によって理解しやすい表現も共感しやすいツボも違います。だから「どのやり方が良い」ではなく「いろんなやり方が良い」のです。
・・・とは言っても人手が限られた中小企業、説明会に会社の主要人材が一堂に会するのは難しいでしょうし、どんなやり方でも相応の手間と準備が必要ですから、そう簡単にはできません。
理解していただきたいのは、話の中身や伝えたい内容は同じでも、誰が話すのか、見せ方や体験のさせ方をどうするのかで、受け止めが大きく異なるということです。ですから、いろいろな角度で見せるということを、意識的に行う事が重要になります。その上で、実際に全部やるには何かと困難が伴いますから、それぞれできる範囲で、次善の策を考え、異なる場を使いながら取り組むということになります。
例えば、
・経営者の話を聞かせたいが、その場には出席できないので、簡単なビデオ、またはメッセージテープを作成する。
・選考過程が進んだ段階で、面接以外の経営者懇談の機会を設ける。
・現場の様子を伝えるために、面接に若手社員も参加させ、その場で現場の仕事のことを語らせる。
・口頭では伝えきれない仕事内容を、現場体験ワークなどで疑似的に体験してもらう。
・社員の日常を知ってもらうため、ある社員の一日をスライドなどのビジュアルを使って見せる。
これ以外にもたくさんありますが、要は「誰が」「何を」「どのように」の組み合わせパターンを網羅して、いろいろな方法を考えていくという事になります。
皆さんの会社でも、自社の良さが伝わる、自社なりのやり方を工夫してみてはいかがでしょうか。
次回は、選考プロセスについて、考え方やポイントなどをお伝えしようと思います。
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