昭和シェル石油、太陽電池を200ヶ所以上の系列SSに設置

2011年6月10日 14:45

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CIS薄膜太陽電池のSSへの設置事例

CIS薄膜太陽電池のSSへの設置事例[写真拡大]

 昭和シェル石油は9日、今夏、東京電力と東北電力管内で深刻な電力不足が懸念されている状況を受け、200ヶ所(該当エリアの同社所有SS約400ヶ所のうち)を超える同社の系列サービスステーション(SS)に、太陽電池を設置すると発表した。今月から実施する。今回設置する太陽電池よる発電電力の総量は、約1メガワット(一般家庭約300戸分)になる見込み。

 1SSあたり約5キロワットの太陽電池を、SSの屋根部分に設置し、発電した電力を照明やエアコンなどに使用する。これにより、現在取組んでいる電力使用量昨年比15%の節電に加え、太陽電池が発電する日中においては、昨年比約13%の電力使用量の削減が可能になるという。

 設置する太陽電池は、100%子会社であるソーラーフロンティア社が生産する「CIS薄膜太陽電池」を採用。同太陽電池は、鉛やカドミウムなどを含まないことから環境性能が高く、従来の太陽電池に比べて製品の定格に対する実際の発電量が高いことが特長。経済性が高いため節電効果を高めるという。

 同社は、石油事業と太陽電池事業をビジネスの2本柱として、サステイナブルなエネルギーソリューションの提供を目指している。「昭和シェル石油の石油事業の販売拠点であるSSに、環境特性の高いソーラーフロンティアのCIS薄膜太陽電池を設置することは、単なる節電対策に留まらず、昭和シェルグループの特色を活かしたエネルギーソリューション事業として実施するもの」と、同社は今回の事業について総括している。

 なお、同社は、太陽電池設置のほか、夜間照明を必要最低限な明るさに落とすことで、昼夜ともに電力使用を抑制したり、エアコンの設定温度を28℃以上にするなど、電力使用量の前年比15%削減を目指して同社配布の節電の手引きを利用した節電計画を策定し、実施している。

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