来週は復興特需への期待とマクロ経済悪化が交錯する相場=犬丸正寛の相場展望

2011年3月18日 21:26

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

来週(22~25日)の相場は、『復興特需への期待とマクロ経済悪化が交錯する相場』が予想される。東北地方太平洋沖地震は大変な惨事となった。改めて、被災された皆さんには心よりお見舞い申し上げます。15年前の1995年1月17日に起きた阪神淡路大震災が思い出される。当時の日経平均の動きは次のようになっていた。

来週(22~25日)の相場は、『復興特需への期待とマクロ経済悪化が交錯する相場』が予想される。東北地方太平洋沖地震は大変な惨事となった。改めて、被災された皆さんには心よりお見舞い申し上げます。15年前の1995年1月17日に起きた阪神淡路大震災が思い出される。当時の日経平均の動きは次のようになっていた。[写真拡大]

★これからは「内需株主導」相場が展開される

  来週(22~25日)の相場は、『復興特需への期待とマクロ経済悪化が交錯する相場』が予想される。

  東北地方太平洋沖地震は大変な惨事となった。改めて、被災された皆さんには心よりお見舞い申し上げます。15年前の1995年1月17日に起きた阪神淡路大震災が思い出される。当時の日経平均の動きは次のようになっていた。

  【短期の動き】 1995年1月高値1万9724円から1月の安値1万7698円まで10.2%下落。さらに、1月高値から2月安値1万6518円まで16.2%の下げ。

  【中期の動き】 1995年1月の大震災後、実際に大底が入ったのは1995年7月の1万4295円で、1月の高値から27.5%下げ、日柄で6ヶ月だった。

  【1995年と今回の違い】 今回の大震災では、3月4日の高値1万0664円から3月15日の安値8227円まで22.8%の下げ。短期的な動きでは、今回の下げが、はるかに大きい。災害の規模が大きかったのだから当然だろう。

  【今回の大底は】 今回の大底をどうみるか。常識的には、震災規模が大きかったのだから、1995年時よりも下落率は大きく、日柄も長くかかると、みるべきだろう。思い切って予想すれば、たとえば、『3割高下に向え』の教えを当てはめるなら、3月4日の1万0664円に対し3割下げの7465円程度。日柄は7~8ヶ月とみて10~11月頃だろう。

  【長期の動き】 1995年の時は7月の大底後、1996年6月の2万1588円まで50.8%上昇した。この時の買い手掛りは、「復興特需」だった。復興が進み、建設の「ツチ音の高まり」とともに相場は力強さを増していった。

  【これからどうなる】 今回も既に、復興特需関連銘柄が一斉に物色されている。しかし、あくまで先回り買いである。実際は、経済活動が低下するため、その影響が、復興特需関連銘柄にも現れる可能性がある。この点に、『復興特需への期待とマクロ経済悪化が交錯する相場』となる背景がある。そして、復興のツチ音が高まり始めると「特需関連銘柄の現実買い」となって全体相場は力強い上昇が見込まれる順番だ。とくに、阪神淡路大震災から、まだ15年と記憶に新しく、復興について学んだことは多い。したがって、手探り的だった阪神淡路大震災復興に比べると今回は復興のスピードは速くなることが予想される。

  【内需関連株が主役に】 復興特需に、日本の国土構想の見直し、道州制なども加わって、「第二次・日本列島改造策」に結びつけば、「内需」刺激となる。長い間、「輸出株買い・内需株売り」の相場が、逆転して、これからは「内需株主導」相場が展開されるものとみられる。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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