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大日本印刷、DTPデータからデジタル雑誌を作成する支援サービス
女性向けアウトドア雑誌「Hutte(ヒュッテ)」。大日本印刷と山と溪谷が共同でデジタル版を制作・配信する。[写真拡大]
大日本印刷は23日、出版社向けに紙の雑誌を制作する際のDTPデータから映像や音声などのリッチコンテンツを組み入れたデジタル雑誌を制作するサービスを開始すると発表した。第1弾として、山と溪谷社と共同で、女性向けアウトドア雑誌「Hutte(ヒュッテ)」のデジタル版を制作・配信する予定という。
同サービスでは、アドビ システムズのデザイン統合ソフトウェア「Adobe Creative Suite 5」、電子書籍制作ソリューションの「Adobe Digital Publishing Suite」を利用。大日本印刷がこれまで出版社の電子出版事業の支援を通して蓄積した技術やノウハウも活用してデジタル雑誌を制作する。
同サービスで制作するデジタル雑誌は、各端末の向きを縦向き・横向きに変えて閲覧する際、画面に合わせてレイアウトを自動調整することができるほか、360度ビュー、スライドショー、動画ストリーミング、アニメーション、ハイパーリンクなど、リッチコンテンツに用いられる機能を簡単に組み込むことができるという。特に広告ページに各種機能を盛り込むことで、広告ページへの滞在時間が延び、広告効果が高まることが期待されるとしている。
同社広報によると、今回のサービスは、特に紙の雑誌の編集経験しかない編集者にとって難しい動画や音声の素材作成をフォローできることが強み。パノラマ撮影や360度カメラによる撮影から、動画や音声の編集、データ変換まで、一貫して対応することが可能という。
山と溪谷と共同で制作するHutteのデジタル版については、(1)短い制作期間で、印刷物のレイアウト通り全ページを電子化して、一部にリッチコンテンツを使用したもの、(2)一部のページをデジタル版独自の効果的なレイアウトで再編集し、一部にリッチコンテンツを使用したもの、という2パターンを制作し、3月に予定する読者モニターへの調査を通じて評価していくという。
同社は今後、デジタル雑誌の制作支援サービスを積極的に拡販し、紙の雑誌と電子出版コンテンツの両方の制作・配信をワンストップで提供する「ハイブリッド制作体制」を強化するとしている。
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