秋田県田沢湖で絶滅したと見られていたクニマス、山梨県西湖で生きていた

2010年12月16日 12:30

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記事提供元:スラド

  KAMUI および、ある Anonymous Coward 曰く、

 秋田県の田沢湖の固有種で 1940 年に絶滅したとされるクニマスが山梨県の西湖で発見された (asahi.com の記事より) 。

 田沢湖では、戦時中の 1940 年に水力発電や農業用水として利用する目的で玉川温泉から湧出する強酸性 (pH1.1) の水を導入した結果、酸性化によって魚類がほぼ絶滅するという被害を出した。この際にクニマスも絶滅したのだが、1930 年に本栖湖や西湖など複数の湖に受精卵を送った記録があったため、1990 年代には懸賞金をかけて探索が行われたものの、発見には至らなかった。

 京都大学の中坊徹次教授が、タレントで魚類学者でもあるさかなクン氏 (東京海洋大学客員准教授) にクニマスのイラストを依頼した際、さかなクンが参考にするため近縁種のヒメマスを西湖から取り寄せたところ、ヒメマスとは違う魚が送られてきたのだという。これを中坊教授らの研究チームが遺伝子解析などで調べたところクニマスと判明した。

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