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iGEM2010 開幕
MidM 曰く、
知名度も上がって来た合成生物学分野の学部学生によるコンペティション,iGEM2010 がボストンの MIT で開幕した.
Biobrick と呼ばれる遺伝子ライブラリの標準パーツを組み合わせて,足りないパーツは創って,好みの遺伝子回路を組み込んだ生物の出来映えを競う「生物ロボコン」な大会である.パーツを登録すると次年度の全チームが使えるようになるオープンソース風味.所謂ソフトウェアと異なり,うたい文句通りに作動するパーツが少ない (パーツチェックが追いつかない) のはご愛嬌 (で済まない例も多数) .今年はメキシコ湾の原油流出事件にインスパイアされた「微生物で環境浄化」ネタが散見されている (iGEM を待つまでもなく原油分解細菌がメキシコ湾で増えていたのは皮肉というか当然というか) .
学部学生の夏休み限定の大会なので,市販のフラットヘッドスキャナを恒温槽に入れて大腸菌のコロニーを定量する手作りチームもあれば,miRNA チューニングして 107 ものウィルスライブラリからスクリーニングかけてマウスの癌を消す結果を持ってくる (大人げない) チームもあり玉石混合の様相.興味のある方は各チームの奮闘ぶりが残る Wiki を参照されたい.日本チームの参加も一気に増えて,伝統の千葉,東工大に加えて京都,東京,大阪,農工大,北大,首都大,京都工繊が参加,楽観的な全人類共犯者的計画がどこまで広がるか ? それ自体が社会実験的ですらある.
二日間の予選の後,決勝が 11/8 (現地時間) に行われる.さて,どこがどう評価されるのやら.来年からはアメリカ,アジア,ヨーロッパで地区予選が行われる模様.
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