Arima Genomics、カスタマーバリデーションを終えてArima-HiChIPのキットおよびサービスを発売

プレスリリース発表元企業:Arima Genomics, Inc.

配信日時: 2020-03-19 01:55:00

Arima Genomics、カスタマーバリデーションを終えてArima-HiChIPのキットおよびサービスを発売



(サンディエゴ)-(ビジネスワイヤ) -- ゲノム構造情報の医学研究・診断・治療への採用を促進することに傾注するバイオテクノロジー企業のArima Genomics, Inc.は本日、当社の既存Arima-HiCプラットフォームを基盤に構築したHiChIPアプリケーションの本格的な発売を発表しました。本アプリケーションの発売により、研究者らは1回の実験により、研究対象タンパク質が占める遺伝子位置で特に多い長距離クロマチン相互作用を確認でき、費用を削減しながら発見・発表までを速めることができます。

この正式投入により、成功裏に実施した市場開発とベータテストプログラムが終了します。これらの活動では、市場ニーズを明らかにするさらなる証拠がもたらされ、製品性能と品質管理が強化され、顧客が検証するカスタマーバリデーションから有益な反響を得ました。メイヨークリニックのTamas Ordog生理学教授は、「当院は、Arima HiChIPプロトコルから得られたデータに非常に満足しています。これらの結果は高い再現性と優れた全般的品質を示し、キットは時間とシーケンシングコストを節約してくれます。当院は特に、分かりやすい品質管理手順と使いやすさを評価します。全体として、Arima HiChIPは大いなる価値があります」と述べています。ケース・ウェスタン大学教授とケース総合がんセンター員を務めるキーオピニオンリーダーのPeter Scacheri氏は、「私たちは、Arima-HiChIPのデータが豊富な情報をもたらしてくれる特性とその質に満足しています」と述べています。

HiChIPのデータは、遺伝子調節の機構的土台と、それが最終的に病状とつながる仕方ついて、情報を提供することができます。サンフォード・バーナム・プレビス・メディカル・ディスカバリー・インスティテュート発達・加齢・再生プログラム担当のLorenzo Puri教授は、「HiChIPは、H3K27acまたはH3K4me4を通じた活性クロマチン特性の増大により、休止状態から再生筋線維への分化に関与するまでの移行期、健康状態や加齢、筋ジストロフィーなどの疾患での筋再生期において、筋幹細胞の遺伝子制御を容易にするクロマチンループ形成イベントを高解像度で発見できます」と述べています。

HiChIPの価値を認め、商業的に検証済みのキットが存在しないことを踏まえて、科学界はこの生化学キットを自作してきました。カリフォルニア大学サンフランシスコ校の助教で神経精神医学における遺伝学を研究しているYin Shen氏は、「当大学ではHiChIPを自作していましたが、理由はそれがもたらす決定的に重要な詳細情報が従来、HiCとChIP-Seqの実験を別々に実施して手に入れていたからです。当大学の自作版では、最も困難な最終分化ニューロン試料で失敗していましたが、Arima-HiChIPはこの試料においてさえも優れたデータ品質と再現性をもたらし、繰り返しによる大きな出費を防いでくれました」と述べています。

また初期の顧客から得られた反響とデータは、HiCやChIP-Seqなどの関連アッセイとの関係で、HiChIPの位置付けを理解する上で役立ちます。具体的には、HiCがゲノム構成の全体的な枠組みを反映するに対し、HiChIPは研究対象となる特定の遺伝子位置で生じる標的クロマチンの作用を分析する機能で強みがあります。研究ニーズに応じて、研究者は包括的なHiCか、より高解像度のHiChIP、またはその両方を活用することができます。Puri教授は「本HiChIPのデータと、当研究所の全ゲノムHiCデータを組み合わせた分析は、遺伝子調節に影響を与える広範な区画とトポロジカルフレームワークの両方だけでなく、特定のシス調節因子間でのより精密な高解像度での結び付きを理解する上で、非常に重要です」と付け加えています。

重要な点として、HiChIPから得るクロマチン相互作用データは、ゲノム本来の3次元フォールディング(およびミスフォールディング)を反映するため、再配列がん染色体における調節異常遺伝子の様相に関する情報も提供することができます。これは従来のChIP-Seq実験では抜けている決定的に重要な詳細情報です。Scacheri教授は、「私たちはがんゲノムにおける染色体内シス調節相互作用のみならず、再配列染色体における染色体間異所的シス調節相互作用も観察しています。このデータは、がんにおける遺伝的およびエピジェネティックなドライバーイベント間の関係についての記述を向上させる上で役立つと、私たちは考えています」と付け加えています。

データ解析に対する顧客ニーズへの対応として、当社は学界のパートナーと連携し、MAPSなどコミュニティーによって検証済みのオープンソース・バイオインフォマティクス・ツールを最適化しました。Arima MAPSパイプラインは、品質管理に関する分かりやすい統計を自動的に生成し、ユーザーが続行のボタンを押せばゲノムブラウザーで容易に可視化できるクロマチン相互作用のヒートマップおよび円弧プロットを生成します。当社はデータ解析の簡素化に加え、顧客サービスを向上させて顧客体験を支える活動に傾注していますが、こうした活動は試料から発見・発表までの時間を短縮するための当社のたゆまぬ努力を構成しています。Ordog教授は「Arimaテクニカルサポートチームは傑出していました」と付け加えています。

当社は既存のArima-HiCプラットフォームを基盤にHiChIPを開発し、単一の汎用Arima製キットからHiCとHiChIPの両方を実施できるようにしました。また当社はさらに、事業の規模を拡大して商業チームを強化し、これらのキットを世界中で利用できるようにしました。Arima GenomicsのJoseph Spidleコマーシャルディレクターは、「カスタマーバリデーションを経た当社のArima-HiChIPキット/サービスの発売は、標的化HiC手法と従来のChIP-Seqの強化をいずれも商品化できるという点で、重要な節目となる成果です。当社はゲノム構造の詳細情報を誰もが利用できるようにし、基礎研究と疾患関連研究を加速させているところですが、当社の目標はArima-HiCプラットフォームに有意義で科学的に適切なアプリケーションを追加することです」と述べています。

Arima Genomicsについて

Arima Genomics, Inc. は、ゲノムの配列と構造、その健康・疾患・種の進化における役割についての理解を深めることを目指したバイオテクノロジー企業です。詳細情報についてはhttp://www.arimagenomics.comをご覧ください。

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連絡先
Siddarth Selvaraj
CEO, Arima Genomics
sid@arimagenomics.com

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