神田外語大学・日本研究所 松田清客員教授の新著『京の学塾(まなびや) 山本読書室の世界』が2月9日発売 儒医四世代にわたる豊かな教養世界・幕末維新の激動をよみがえらせる

プレスリリース発表元企業:神田外語大学

配信日時: 2020-01-30 02:05:04



神田外語大学(千葉市美浜区/学長:宮内孝久)日本研究所・客員教授松田清氏の新著『京の学塾 山本読書室の世界』が2020年2月9日(日)に発売されます。同書は、松田氏が2011年から研究を始めた、京都の本草漢学塾「山本読書室」の学風を伝える貴重資料、明治維新のキーマン岩倉具視関係史料を、カラー写真366点とともに解説しています。




 京都市下京区にあった学塾山本読書室(1784~1903)は、西本願寺18世文如上人の学問掛であった儒医・山本封山(ほうざん)(※1)(1742-1813)の書斎「読書室」をルーツとし、博物学者小野蘭山門人の山本亡羊(ぼうよう)(1778-1859)、その子山本榕室(ようしつ)、山本章夫(あきお)と四世代にわたり、江戸から明治まで120年間続きました。

 松田氏は、山本家ご子孫より読書室旧跡の土蔵調査を依頼され、調査を進めたところ、江戸時代から明治時代の山本読書室の書簡・諸記録、動植物・鉱物標本、博物画、書画類、漢学教育史料、岩倉具視関係幕末維新資料、岩倉使節団に随行した山本復一(またいち)(1840-1912)の手記(北米渡航時の貴重な資料)など、約7,000件が発見されました。

 山本読書室で学んだ人々がいかに豊かな教養世界に生きていたか、読書室資料の存在と価値を是非、多くの人たちに伝えたいという思いから、松田氏は2015年4月から1年間、京都新聞紙上にコラム記事を連載しました。
 今回、書籍化にあたり、木村蒹葭堂(1736~1802)の山本亡羊あて書状、徳川慶喜・和宮の哀訴状原本、西南戦争密信・暗号表、岩倉具視あて木戸孝允書状、富岡鉄斎画高士採薬図など貴重資料10点を、あらたにカラー写真とともに詳説しました。

(※1)山本封山... https://ja.wikipedia.org/wiki/

◆書籍情報
・書 名: 京の学塾(まなびや)山本読書室の世界
・著 者: 松田 清(まつだきよし)
・発 行: 京都新聞出版センター
・価 格: 2,700円+税 B5変型判176頁
・発 売: 全国書店
・発売日: 2020年2月9日(日)
・初 版: 1500部 (ISBN:978-4-7638-0729-8 C0021)

◆著者情報
[著者略歴]
 松田 清(まつだ きよし)
 1947年 愛知県春日井市生
 名古屋大学文学部(仏文学専攻)卒業 京都大学人文科学研究所助手
 高知大学人文学部助教授
 京都大学教養部助教授 同総合人間学部教授 同人間・環境学研究科教授 京都外国語大学教授を経て現在神田外語大学日本研究所客員教授
 京都大学名誉教授
 博士(人間・環境学)

【著書】
 『洋学の書誌的研究』(1998第18回新村賞)
 『国際日本文化研究センター所蔵日本関係欧文図書目録-1900年以前刊行分-』(共編1998)
 『杏雨書屋洋書目録』(共編2006)
 『佐賀鍋島家「洋書目録」所収原書復元目録』(2006)
 『訓読豊後国志』(共編2018)

【論文】 
 「青地林宗訳ナポレオン伝『別勒阿利安設戦記』の典拠に関する書誌的考察」(2019)
 「富岡鉄斎と山本読書室」(2019)ほか多数

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