AIを活用した研究パートナー探索サービス「JDream Expert Finder」の提供開始

プレスリリース発表元企業:株式会社ジー・サーチ

配信日時: 2019-07-22 13:15:00

JDream Expert Finderサービス提供イメージ

共著情報に基づく研究ネットワークの拡張イメージ

株式会社ジー・サーチ(本社:東京都港区、代表取締役社長:齋藤 孝、以下 ジー・サーチ)は、2019年8月30日より、企業および大学・研究機関を対象とした産学官連携の研究パートナー探索サービス「JDream Expert Finder(ジェイドリーム エキスパート ファインダー)」の提供を開始いたします。

本サービスは、日本最大級の科学技術文献情報提供サービス「JDreamIII(ジェイドリーム スリー)」(注1)の論文データを活用した研究開発支援サービスとなります。
「JDream Expert Finder」は、「JDreamIII」の膨大な論文情報から、研究者の専門性、研究推進力、共同研究実績等を解析し、利用者の課題解決に最適な研究パートナーの探索を実現するサービスとなります。また、産学官連携プロジェクト「ライフ インテリジェンス コンソーシアム(LINC)(注2)」とジー・サーチの共同研究の成果である、「将来パートナーとして期待される研究者の探索」機能を搭載します。

本サービスのリリースに合わせ、産業競争力の加速をテーマに特別セミナー“ビッグデータの利活用によるオープンイノベーション戦略”を2019年9月に開催いたします。
ジー・サーチは本サービスにより、産学官連携活動をより強力に支援し、日本のイノベーションを加速していきます。


■研究パートナー探索への支援が求められる背景
近年企業においては、共同開発等により外部技術を活用して自社の技術的課題を解決する取り組みが増えています。しかし、共同研究者の探索には多くの情報源にあたる必要や、人脈やノウハウに依存しがちといった課題があります。
一方大学、研究機関においては、厳しい科学技術予算を反映して、企業等との共同研究により研究資金を獲得することが必要となっている上、研究成果の社会還元も求められています。しかし同様に、提携先企業の探索は人脈やノウハウに依存する上、学内研究者の研究・技術を正確に把握することが難しい等の課題を抱えています。
このような背景のもと、ジー・サーチでは2019年8月30日より、研究パートナー探索サービス「JDream Expert Finder(ジェイドリーム エキスパート ファインダー)」の提供を開始します。


■JDream Expert Finderの特長
・「JDreamIII」に収録されている3,800万件以上の論文・学会発表情報を複雑ネットワークの理論に基づいて解析、約100万人の研究者データベースを構築し、研究キーワード・実績(論文・共著者・人脈図等)のレポートを提供します。また、論文には明記されない研究者の特徴(課題解決力、年齢、活動量、人脈等)をAIにより抽出し、企業の技術課題を解決しうる最適な研究者探索を提供します。

【担当者自身が思いつく研究キーワードや文章から求める研究者を探索可能】

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/188773/LL_img_188773_1.png
JDream Expert Finderサービス提供イメージ

・研究テーマ検索・研究者検索・類似研究者検索に加えて、LINCとの共同研究による「将来パートナーとして期待される研究者の探索」機能を搭載します。本機能は「JDreamIII」論文情報の共著情報を元に、論文の各著者が他の著者との関係性においてどの程度中心的であるか(媒介中心性)を解析し、その年次変化から各著者の将来性を予測するものです。
予測データは、千葉商科大学・東京電機大学・東京工業大学が共同開発した手法(注3)により生成します。当社は本機能により日本の若手研究者の早期の発掘、活躍を支援します。

若手研究者が研究者ネットワークを拡張(共著情報に基づく拡張イメージ)
https://www.atpress.ne.jp/releases/188773/img_188773_2.png


■将来展望
ジー・サーチは、「JDreamIII」をはじめ、「COLABORY(コラボリー)(注4)/L-RAD(エルラド)(注5)」等、網羅的な科学技術論文情報および競争的研究資金情報などの提供を通じ、日本の研究開発および研究者の方々をご支援して参りました。今回、AI活用による新たな付加価値サービスの第一弾として、「JDream Expert Finder」を加えることで、研究開発支援プラットフォームを強化いたします。研究者の方々に対しては研究資金を有する企業からのオファー、企業の方々に対しては、将来期待される研究者の早期発掘という価値をご提供いたします。
当社は、変化していくお客様ニーズを捉え、領域を超えたデータ解析や富士通グループのAI技術活用によって、研究開発支援プラットフォームをさらに進化させていくことで、日本のオープンサイエンス、オープンイノベーションに貢献していくことを目指して参ります。

●サービス紹介ページ
https://jdream3.com/lp/expert_finder/

●サービス提供時期
2019年8月30日

●本サービスに関連する特別セミナー開催日
東京会場 2019年9月13日(金)14:00~16:30
大阪会場 2019年9月10日(火)14:00~16:30
URL: https://jdream3.com/session/expert_finder_2019.html

●販売目標
2021年度までに年間売上2億円を目指します。


(注1)JDreamIII検索サービス
科学技術や医学・薬学関係の国内外文献情報を手軽に検索できる日本最大級のデータベースサービスです。国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が作成するデータベースを、ジー・サーチが高度付加価値サービスとして構築・運用・サービス提供しております。科学技術の全分野にわたり網羅的に学協会誌(ジャーナル)、会議録・論文集/予稿集、企業技報、公共資料等を情報源とした5,300万件の文献(バックファイル収録文献数を含む)を収録しています。

(注2)ライフ インテリジェンス コンソーシアム(LINC)
平成28年11月に、国内で共にAI創薬を提唱してきた京都大学と理化学研究所を中心として発足した産学官連携AIコンソーシアム( https://linc-ai.jp/ )です。
IT企業、大学・研究機関、ライフサイエンス系企業を主要構成メンバーとしており、大学・研究機関を媒介として、IT業界とライフサイエンス業界の連携を促進し、IT業界がライフサイエンス分野で世界のAI産業との競争に勝てる土壌を作るとともに、AI戦略によりライフサイエンス業界の産業競争力を加速することを目指します。

(注3)将来パートナーとして期待される研究者の探索手法
千葉商科大学 寺野 隆雄氏、東京電機大学 井ノ上 寛人氏、東京工業大学 藤田 正典氏が共同研究した手法で、さまざまな研究グループ間のつなぎ手となっていく可能性が高い研究者を探索します。独立行政法人日本学術振興会(JSPS)の特別研究員に採択された研究者の年次ごとの成長性と類似のパターンを示していくと予想される研究者を特定するものです。

関連論文:
・Analyzing Co-author Networks to Search for Young Promising Researchers in Biological Science Fields, CBI学会2018年大会,P7-02,東京,2018年10月
・Evaluating Researchers through Betweenness Centrality Measures of Co-Author Networks from Academic Literature Database: Finding Gatekeeper Researchers in Organizational Research, IEEE International Conference on Big Data, DOI: 10.1109/BigData.2018.8622311, Seattle, Dec.2018
・研究者のコラボレーション関係を通したスター・サイエンティストの分析,研究・技術・計画,Vol.34,No.2,2019(近刊)
・学術文献の共著ネットワークの中心性を用いた有望な研究者の分析,人工知能学会論文誌,Vol.34,No.5,2019(近刊)
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/tjsai/-char/ja/

(注4)COLABORY
国、地方自治体、民間助成団体が公募する研究助成プログラムを集約するポータルサイトです。プロフィールに登録された研究分野や研究テーマから、条件に一致する公募情報をウォッチングするMyアラート機能を備えます。

(注5)L-RAD
株式会社リバネス、株式会社池田理化、株式会社ジー・サーチの3社共同事業で、各種競争的研究資金に採択されなかった申請書など研究者が持つ未活用のアイデアを集積し、産業視点で再評価することにより、産業的利用性が高い研究アイデアについて研究者と企業を結び付け、産学官連携、共同研究を実現するサービスです。


■商標について
記載されている法人名、製品名などの固有名詞は、各法人の商標または登録商標です。


詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press