工具鋼・金型鋼上のクロム系硬質皮膜除膜液の開発

プレスリリース発表元企業:佐々木化学薬品株式会社

配信日時: 2019-05-21 14:00:00

佐々木化学薬品株式会社(本社:京都府京都市、代表取締役:佐々木 智一)は、工具鋼・金型鋼上のクロム系硬質皮膜除膜液「エスツールCH-20T」を地方独立行政法人京都市産業技術研究所と共同開発いたしました。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/183076/LL_img_183076_1.jpg
クロム系硬質皮膜除膜液

クロム系硬質皮膜は、耐摩耗性や耐酸化性の向上に効果的であることから切削工具・金型などに幅広く採用されています。使用過程で硬質皮膜が磨耗して寿命に達した劣化品をリユースするためには、薬液などを使用して元のコーティングを除膜する必要があります。しかし、従来市販品の除膜液は1マイクロメートル除膜するのに約1時間と長時間を費やすことや、除膜速度の促進には薬液の加温が必要な点が、作業効率低下の課題となっておりました。

開発したクロム系硬質皮膜除膜液「エスツールCH-20T」は、常温浸漬の処理条件で使用できる上、約5分で1マイクロメートルを除膜できるという飛躍的な除膜速度向上を実現しました。シアン化合物も含有せず、毒物・劇物及び危険物に該当しないため薬液の保管管理性の向上にもつながります。
また、除膜前処理として母材の孔食(局部腐食)を抑制使用する「エスダイヤFE-20T」を合わせて開発いたしました。除膜処理中に母材が孔食するなどのトラブルを未然に防止できることで、より安心して再生処理を行えるプロセスとして確立いたしました。
「エスツールCH-20T」並びに「エスダイヤFE-20T」による除膜プロセスは、クロム系硬質皮膜を迅速に除膜できることから、切削工具・金型などの再生処理効率化に貢献いたします。


【特長】
・工具鋼・金型鋼上のクロム系硬質皮膜を常温・短時間で除膜します。
・水質汚濁防止法の規制対象物質にも指定されている、シアン化合物を含みません。
・毒物、劇物及び危険物に該当しません。
・チタン系硬質皮膜は侵さずクロム系硬質皮膜を選択的に除膜します。
・前処理にエスダイヤFE-20Tを使用することで、母材の酸化や孔食(局部腐食)を抑制します。


【製品荷姿】
エスツールCH-20T 20KG(ポリ容器)・エスダイヤFE-20T 20KG(ポリ容器)


【使用方法】
1. エスダイヤFE-20Tに浸漬
2. 水洗
3. エスツールCH-20Tに浸漬
4. 水洗
5. 乾燥


【適用母材】
SKH51、SKD11、SKD61


【対応膜種】
CrN、CrAlN、CrSiN、CrAlSiN、CrSiBN


【佐々木化学薬品について】
「喜びの創造と技術の革新」を経営理念に掲げ、金属表面処理液の製造販売、一般試薬・工業薬品の販売、試薬および化学工業薬品の開発などを行っております。環境をテーマに人体や自然環境への負担を低減した製品および技術の開発に取り組んでいます。

社名 : 佐々木化学薬品株式会社
英文社名 : SASAKI CHEMICAL CO.,LTD.
本社所在地: 〒607-8225 京都府京都市山科区勧修寺西北出町10
創業 : 1946(昭和21)年10月1日
設立 : 1958(昭和33)年10月1日
資本金 : 6,000万円
従業員数 : 従業員数86人(2018年3月時点)
事業内容 : 試薬および化学工業薬品の開発・製造販売
URL : http://www.sasaki-c.co.jp/


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