平成という時代を、犯罪と社会問題から振り返る『刑務所の「いま」を考える写真展』を1月9日より龍谷大学深草キャンパスにて関西初開催

プレスリリース発表元企業:龍谷大学

配信日時: 2018-12-25 20:05:03



・本展示会は、一般市民が直接目にすることのできない国内6箇所の刑事施設を一般市民である「大学生の視点」から映し出した写真展です。関西初開催です。
・平成には数々の事件の記憶が刻まれていますが、罪をおかした人たちの処遇やその後についてはあまり取り沙汰されることがありません。新しい年のはじまりに、いま刑務所と日本社会をとりまく諸問題を考える機会を提供します。
・龍谷大学の母体である浄土真宗本願寺派は、明治時代から、刑務所における矯正と深く関わってきました。現在も、国内でも稀有な矯正・保護に関する研究センター1)を有し、犯罪や非行を行ってしまった人たちの社会復帰の支援に努めています。




 龍谷大学 犯罪学研究センター2)では、このたび、刑事司法制度への市民の理解を深め、諸問題への取り組みの促進を目指す「CrimeInfo」3)の企画に賛同し、2019年1月9日(水)〜19日(土)の期間、本学深草キャンパスにおいて『刑務所の「いま」を知る写真展』を開催します。2018年4月に東京・日比谷図書館で開催された同写真展では、のべ1021名もの来場がありました。関西では、初めての展覧会です。
 平成という時代が終わろうとしています。わたしたちの記憶にも、さまざまな平成の事件が刻み込まれています。しかし、彼・彼女らが、どのような生活の中で罪を償っているのかは、あまり知られていません。いま、刑務所は、高齢受刑者の増加や薬物自己使用者の再犯といった問題、少年・若年の収容者の減少などといった状況に直面しています。今回展示される写真は、法務省矯正局、各刑事施設による全面協力のもと、東京工芸大学芸術学部写真学科で芸術をまなぶ6名の学生たちが、刑務所・拘置所に入り、写真撮影を通して、受刑者の日常に触れ、それぞれの若き感性で表現したものです。
 新しい年、新しい時代のはじまりに、こうした刑務所の現実を直視し、みなさんと一緒に、新しい日本を考えていきたいと思います。さらに、写真展の期間中、さまざまな資料や関連イベントを通じて、本学の刑事政策・犯罪学に関する研究と教育の成果を紹介します。

【刑務所の「いま」を考える写真展】
1.期間:2019年1月9日(水)~2019年1月19日(土) ※1月13日(日)休館

2.時間:11:00~16:00 ※最終日1月19日(土)は15:00閉場

3.場所:龍谷大学 深草キャンパス 至心館2F パドマ

4.申込:不要・参加無料

5.主催:CrimeInfo  共催:龍谷大学 犯罪学研究センター
  協力:龍谷大学 人間・科学・宗教オープンリサーチセンター
      龍谷大学 矯正・保護総合センター 刑事司法未来プロジェクト



6.撮影対象:国内6箇所の刑事施設...刑務所(栃木・黒羽・千葉・府中)、東京拘置所、東日本成人矯正医療センター(医療刑務所)

7.用語解説
1)龍谷大学「矯正・保護課程」
浄土真宗本願寺派は、明治時代から、刑務所における矯正と深く関わってきました。宗教家である「教誨師」は、受刑者の心のケアと深くかかわっています。矯正と更生保護への関わりを通じて、受刑者の社会復帰に寄与しています。
こうした戦前からの長い歴史と伝統を持つ浄土真宗本願寺派の宗教教誨を基盤としながら、日本で唯一の刑事政策に特化した教育プログラムとして、1977年に法学部が中心となって特別研修講座「矯正課程」(現在の「矯正・保護課程」)を開設。現在もその多くの科目を全学に提供し、のべ2万4千人以上が同課程の科目を受講してきた実績があります。受講者からは警察官や刑務官、法務教官、保護観察官などの公務員をはじめ、関連する民間施設の職員、保護司や教誨師等のボランティアなど、多くの人材が育っています。

2)龍谷大学 犯罪学研究センター
「犯罪学」(英:Criminology)とは、犯罪にかかわる事項を科学的に解明し、犯罪対策に資することを目的とする学問です。実証的な犯罪学研究は19世紀後半のヨーロッパで始まり、現在、欧米諸国の総合大学では「犯罪学部」として学問・研究分野が確立されています。統計的にも世界の中で最も犯罪の認知件数が少なく、安心・安全とされる日本社会における犯罪をとりまく司法制度や刑事政策は、世界からも注目を集めています。そこで、当センターでは、犯罪現象を人間科学、社会科学、自然科学の観点から明らかにし、対人支援に基づく合理的な犯罪対策を構築しようと考えています。

3)CrimeInfo
日本の死刑に関する統計資料、刑事司法の諸問題に取り組んだ論文・エッセイ集、死刑をめぐる映像ドキュメンタリーなどの情報提供を行うウェブサイト。英・レディング大学(University of Reading)、NPO法人監獄人権センター(Center for Prisoners' Rights Japan)による共同プロジェクトで、欧州委員会の助成を受けています。
https://www.crimeinfo.jp

8.補足
本イベントの詳細・フライヤーは、龍谷大学 犯罪学研究センターHP上に掲載。
http://www.ryukoku.ac.jp/nc/event/entry-2846.html

【関連イベント】
今回の写真展の企画構想に携わる佐藤 舞さんが、日本の刑事政策の中でも死刑制度をテーマにした講義を実施します。
2019/1/12(土)開催 「龍谷・犯罪学」トライアル授業
担当教員:佐藤 舞(本学 犯罪学研究センター嘱託研究員、レディング大学准教授)
テーマ:"Public attitudes towards the death penalty in Japan"/"Situating death penalty support within an international context"
(日英併記)
http://www.ryukoku.ac.jp/nc/event/entry-2444.html
※専用サイトからの事前登録制、参加無料。


問い合わせ先:
龍谷大学 犯罪学研究センター  [Tel]075-645-2184 [FAX]075-645-2240
[E-mail]crimrc2016@ad.ryukoku.ac.jp  [URL] https://crimrc.ryukoku.ac.jp/




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