ジェムアルトとR3、ユーザー自身によるデジタルIDのコントロールを可能にする ブロックチェーン技術「Trust ID」の試行を開始

ジェムアルトの「Trust IDネットワーク」により、自分の個人情報を誰にいつ提供するかを、ユーザー自身がコントロール可能
ユビキタスな「自己証明型」ID認証により各種のデジタルサービスへの登録がスムーズに
金融機関は分散型デジタルIDスキームを先導可能


（アムステルダム）- あなたはどなたですか、それを証明できますか？ 新しいジェムアルトのTrust IDネットワークにより、ユーザー自身が、このシンプルかつ重要な質問に対する答えを、デジタルサービスプロバイダーに、完全に検証された状態でかつセキュアに提供することが可能になります。

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Biometric technology for digital identity. (Photo: Getty Images)

自分の「自己証明型（self-sovereign）」デジタルIDを作成することにより、ユーザーはデジタルバンキング、eコマース、電子政府などのさまざまなデジタルサービスへの登録に毎回様々なエビデンスの提出や手続きを繰り返す必要はなくなります。デジタルID管理に対するこの革新的な分散型アプローチにより、サービスプロバイダーは信頼できる関係者によって証明された汎用のアイデンティティ情報を活用することができ、ユーザーは自身のデータを確実にコントロールできます。

利便性の高いモバイルアプリによって管理される検証済みデジタルID

機密情報をハッキングやサイバー攻撃の脅威から守りつつ、信頼でき検証されたIDが基盤となるデジタル取引を実現するために、ブロックチェーン技術は理想的です。Trust IDネットワークでは、ユーザーによる自身のデータのコントロールを、安全で利便性の高いモバイルアプリである「IDウォレット」が実現します。ユーザーは、個人情報をデジタル・アイデンティティに追加したり、認証を受けたり、利用したいサービスプロバイダーに情報を公開する同意を与えたりすることができます。信頼できる関係者が発行した「証明（attestations）」のみがブロックチェーン上に記録され、個人情報はユーザーのみがコントロールします。

銀行は新たなデジタルIDエコシステムの創出を主導できる

金融機関は、新たな規制を順守するために*、厳密な顧客確認（KYC）手続き、厳格な個人情報保護、強力な顧客確認を実行する必要があります。言い換えれば、金融機関は自己証明型デジタルID革命を主導できる理想的な立場にあります。公共サービス、モバイルキャリア、航空会社など、検証された顧客アイデンティティを必要とするその他のサービスプロバイダーも、ID管理コストの軽減など、大きなメリットを受けることができます。自己証明型IDエコシステムに参加する関係者が増加するにつれ、アイデンティティ情報が充実し、利用範囲がさらに広がります。

ジェムアルトは、R3のCordaブロックチェーンプラットフォームの独自機能を活用

ジェムアルトは、Trust IDネットワークのアプリケーションとデータ保護ソリューションを、R3が構築した世界トップクラスのエンタープライズ・ブロックチェーン・ソリューションであるCordaプラットフォームの最新版を利用して展開します。完全な情報保護、セキュリティ、不変性が確保され、サービスプロバイダーのためのインテグレーションサービスやミッションクリティカルなアイデンティティサービスも実現可能です。R3は、既に世界各地の200社を超える金融機関やその他のパートナーと協業しています。

年内に開始するいくつかのTrust IDネットワークのパイロットプロジェクトには、幅広い関係者の参加が見込まれています。

R3の最高経営責任者（CEO）であるDavid E. Rutterは、このように述べています。「ブロックチェーン技術に基づいて、お客さまがご自身のデジタル・アイデンティティの管理とコントロールを自らできるようになることは、まさに革新的なことであり、Trust IDネットワークでジェムアルトと協力できることを大変うれしく思います。Cordaプラットフォームの独自の情報保護機能は、安全で導入しやすい分散型ID管理プラットフォームの理想的な基盤となります。」

ジェムアルトのバンキング＆ペイメント担当EVPであるBertrand Knopfは、このように述べています。「Trust IDネットワークは、ユーザー体験、費用、規制強化への対応という、従来の「分断的」なアイデンティティ管理の深刻な弱点を解決します。これは、実績のあるデジタル・アイデンティティ・ソリューションとブロックチェーンのような新たな技術を組み合わせることができるジェムアルトの能力を示す優れた事例です。この自己証明型アイデンティティ革命を主導する最良の立場にあるのは金融機関ですが、幅広いサービスプロバイダーにも同じように魅力があることが証明されるでしょう。」

*EUの場合、関係する規制には、AMLD （反マネーロンダリング指令）4および5、GDPR（一般データ保護規則）、PSD2（決済サービス指令）があります。

ジェムアルトについて

ジェムアルト（ユーロネクスト NL0000400653 GTO）はデジタルセキュリティの世界的なリーダー企業であり、2017年の年間売上高は30億ユーロを記録し、世界の180ヶ国以上に顧客を有しています。ジェムアルトは、急速に発展し、密接につながったデジタル社会に信頼をもたらします。

セキュアなソフトウェアから、生体認証及びデータの暗号化までを実現する当社の技術とサービスにより、企業や行政機関は、本人認証とデータ保護が可能となり、個人用デバイス、コネクテッド・オブジェクト、クラウド、およびこうしたデバイス・環境間で安全性を保ち、サービスを提供します。

ジェムアルトのソリューションは、決済から企業セキュリティ、さらにモノのインターネットまで、現代生活の中心に据えられています。当社は人々、取引、オブジェクトの認証を行い、データを暗号化し、ソフトウェアに価値を生み出します。これにより、当社のお客様は何十億もの人々やモノにセキュアなデジタルサービスを提供することができます。

当社は世界47ヶ国に114の事業所、40の発行センターおよびデータセンター、35の研究所およびソフトウェア開発拠点を構え、1万5千人以上の従業員を擁しています。

さらに詳しい情報はhttp://www.gemalto.com/japanを参照いただくか、Twitterで@gemalto_asiaをフォローしてください。

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