建学の精神、創立者の理念を学生に伝える「自校教育」

プレスリリース発表元企業:大学プレスセンター

配信日時: 2018-09-06 08:05:15



創立者の理念や歴史などを学生に伝える「自校教育」を行っている大学は少なくない。大学のアイデンティティを強化するだけでなく、建学の理念を基盤としつつ、現代に必要とされる教養やスキルを身に付けることが重視されている。
【北海道大学、筑波学院大学、獨協大学、敬愛大学、実践女子大学、成城大学、拓殖大学、法政大学、明星大学、北里大学、京都産業大学、近畿大学】




 北海道大学(札幌市北区)では、前身の札幌農学校の第2期生である新渡戸稲造の名を冠した特別教育プログラムとして、学士課程の「新渡戸カレッジ」と大学院課程の「新渡戸スクール」を展開している。国際連盟の事務局次長を務め、『武士道』などの著作がある文筆家としても知られる新渡戸の精神を受け継ぐ試みだ。
https://www.u-presscenter.jp/2018/08/post-39858.html


 筑波学院大学(茨城県つくば市)は学校法人東京家政学院の創立者である大江スミの教育理念であるKVA精神(知識 (Knowledge) の啓発、徳性 (Virtue) の涵養、技術(Art) の錬磨)を現代に継承し、1年生の必修授業であるフレッシュマンセミナーで毎年詳しく解説している。文化祭はKVA祭、英語スピーチコンテストもKVA Cupという名称にするなど、学生がKVA精神を身近に感じられる環境を整えている。
https://www.u-presscenter.jp/2018/07/post-39874.html


 獨協大学(埼玉県草加市)は「獨協学」を開講している。「獨協」とは、同大のルーツ「獨逸学協会」の略称。授業のテーマは「ドイツの学問と大学」「20世紀のドイツと獨協」など、ドイツがキーワードとなっている。全学共通授業科目で学部・学科を問わず受講することができる。
https://www.u-presscenter.jp/2018/07/post-39797.html


 敬愛大学(千葉市稲毛区)を設置する学校法人千葉敬愛学園は、西郷隆盛の座右の銘「敬天愛人」を建学の精神として創設された。同大ではこの理念を学生に伝えるため「敬天愛人講座」という科目を開講。「天を敬い、人を愛する」という言葉の概念だけでなく、「命の尊厳」「愛することの科学」「人間の品性と知性」など、敬天愛人を具現化する多彩なテーマについて取り上げる。また、学内には「敬天愛人文庫」もあり、関連の書籍に触れることもできる。
https://www.u-presscenter.jp/2018/07/post-39706.html


 実践女子大学(東京都日野市)では2009年から、3つの柱による自校教育の取り組みを行っている。1つ目は、入学生全員に配布する伝記マンガ『きらり うたこ』(原案・杉原萌、作画・牧野和子)で、学祖・下田歌子の業績や建学の精神などについてわかりやすく伝える内容となっている。2つ目は1年次の基礎演習や必修科目「実践入門セミナー」でなされる「学祖の生き方」「学園の成り立ち」などの学び。3つ目は、毎年夏に実施する「学長と行く、学祖故郷の旅」で、教職員と学生が下田歌子の生誕の地である岐阜県恵那市岩村町を訪れ、学祖やその故郷の地への理解を深める。
https://www.u-presscenter.jp/2018/07/post-39873.html


 成城大学(東京都世田谷区)は自校教育の一環として、全学共通教育科目に「成城学」という科目群を設置し、「成城学園を知る」という講義を2009年から開講している。1917(大正6)年に教育界の重鎮・澤柳政太郎が創設した成城小学校に始まる成城学園の建学の理念やその歴史、大学以外の学園各校などについての講義を実施している。成城学園教育研究所の全面協力のもと、造詣の深い研究者や教育関係者を招聘しており、保護者や職員が受講することも可能。
https://www.u-presscenter.jp/2018/07/post-39800.html


 拓殖大学(東京都文京区)の創立者の名を冠した「桂太郎塾」は、幕末期に多くの人材を輩出した「松下村塾」を理想として2009年に誕生した学部横断型のプログラム。学部1・2年生を対象として定員は15人程度で、入塾のための選抜試験がある。8カ月間に及ぶプログラムは主に講義、ゼミナール、課外研修で構成され、講義には各界の第一線で活躍する人物を講師として招聘。ゼミナールでは社会で必要となる情報収集力や発信力を鍛えるため、論文発表、集団討論、ディベートを重視しており、課外研修では桂太郎旧宅や松下村塾をたずねる合宿なども行っている。
https://www.u-presscenter.jp/2018/07/post-39862.html


 法政大学(東京都千代田区)には、「法政学への招待」という講座がある。大学の歴史や創立者の思い、各学部の成り立ちなどに加え、校歌を覚えたり、特徴ある研究所を知ったり、卒業生の話を聞いたりと、法政大学について多面的に理解できる構成となっている。2011年度から現在まで1000人以上が受講しており、2015年度からは発展科目としてゼミナール形式の「法政学の探求」もスタートしている。
https://www.u-presscenter.jp/2018/07/post-39771.html


 明星大学(東京都日野市)では開学当初より、創立者の児玉九十(こだまくじゅう)が提唱した「実践躬行」の精神に基づく体験教育を教育の柱に据えている。「知識は実践に反映されることでより深まる」という信念のもと、体験学習のプロセスを繰り返しながら学ぶ姿勢を重視した教育プログラムを構築。なかでも「自立と体験」は、1年生から3年生まで内容に連続性を持たせ、入学から卒業までの成長をサポートするプログラムで、日本高等教育開発協会(JAED)の2014年「Good Teaching Award」を受賞するなどの評価を得ている。
https://www.u-presscenter.jp/2018/08/post-39876.html


 北里大学(相模原市南区)は「近代医学の父」と呼ばれる北里柴三郎を学祖としており、初年次教育で自校教育科目「北里の世界」を開講している。細菌学や免疫学の基礎を築いた学祖の業績について学ぶと共に、生命科学への向き合い方や生命倫理の問題を考える。医学部などそれぞれの専門課程に進む前に、生命に対する畏敬の念を持ち、これから何を目指して進むべきかを考え、主体的に取り組むことができるような授業を行っている。
https://www.u-presscenter.jp/2018/07/post-39856.html


 京都産業大学(京都市北区)では自校教育の科目「大学の歴史と京都産業大学」を開講している。学長をはじめ、各部局の責任者や研究者、学内外の有識者が多角的に熱く「京都産業大学論」を語る。大学に隣接した賀茂別雷神社(世界文化遺産、上賀茂神社)の宮司や、漫画家で同大の客員教授でもある松本零士氏らも登壇。建学の理念や大学の歴史、創設者・荒木俊馬の教育観を学ぶ。
https://www.u-presscenter.jp/2018/07/post-39863.html


 近畿大学(大阪府東大阪市)では、毎年「近大マグロ」を学内食堂2店舗で販売している。これは、建学の精神「実学教育」「水産養殖」の証である「近大マグロ」を、2種類のメニューにして低価格で学生に提供するというもの。創設者・世耕弘一の祥月命日である4月27日と、マグロの日である10月10日に自校学習の一環として実施しており、毎年完売となる人気イベントになっている。
https://www.u-presscenter.jp/2018/04/post-39261.html



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