横河電機 N-IOフィールドエンクロージャと制御システムの仮想化ソリューションを開発

プレスリリース発表元企業:Yokogawa Electric Corporation

配信日時: 2017-12-18 11:00:00

横河電機 N-IOフィールドエンクロージャと制御システムの仮想化ソリューションを開発

~制御システムのプロジェクト遂行機能を強化~

(東京)- (ビジネスワイヤ)-- 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:西島 剛志)は、統合生産制御システム「CENTUM(R) VP(センタム・ブイピー)」や安全計装システム「ProSafe(R)-RS(プロセーフ・アールエス)」の入出力装置を格納する、屋外に設置可能なリモートIOキャビネット「N-IO フィールドエンクロージャ」と、制御システムの「仮想化ソリューション」を開発しましたのでお知らせします。プロジェクトの円滑な遂行を支援するため、N-IOフィールドエンクロージャや仮想化ソリューションによって制御システム導入の工期短縮や、TCO(Total Cost of Ownership)削減を実現します。N-IOフィールドエンクロージャは2018年2月、仮想化ソリューションは5月に発売予定です。

本プレスリリースではマルチメディアを使用しています。リリースの全文はこちらをご覧ください。:http://www.businesswire.com/news/home/20171217005009/ja/

N-IOフィールドエンクロージャ (写真:横河電機) N-IOフィールドエンクロージャ (写真:横河電機)

開発の背景

グローバル競争の激化や市場環境の変化に伴い、製造業のお客様においては短期間での生産設備の立ち上げが求められています。
当社が、制御システムのプロジェクトを円滑に遂行するため、2014年11月に発表した「CENTUM VP R6.01」と2015年10月に発表した「ProSafe-RS R4.01.00」で新たにラインアップしたフィールド入出力装置「N-IO(Network IO)」では、1台で多様な入出力信号に対応するモジュールを用意し、入出力信号の多数を占めるアナログ、デジタル信号に関して点ごとに信号の種類をソフトウエアで設定できるようになりました。これによって、エンジニアリング中のセンサの種類や配線の変更、プラントの増改造に伴うセンサの変更の際に、入出力モジュールを交換したり膨大な配線を変更したりする必要がなくなり、工数の削減と工期の短縮に貢献しています。
さらにプロジェクトの遂行機能を強化するため、このたび当社は、制御システムの重要な要素である「N-IO」を格納するリモート・IOキャビネット「N-IOフィールドエンクロージャ」と、1台のサーバー上で複数の仮想マシンを動作させる仮想化ソリューションを開発しました。これまで提供してきたN-IOや統合エンジニアリング環境「オートメーション・デザイン・スイート(ADスイート)」*1に加え、仮想化技術を活用することで、お客様のプラント建設費用や、プロジェクト遂行の遅延リスクを低減します。

製品・ソリューションの概要

1.N-IOフィールドエンクロージャをラインアップ

IOを格納する従来のキャビネットは、空調管理された計装室内に設置するものが多く、屋外に設置する際には防じん、防滴の格納キャビネットを個別に設計する必要がありました。そこで、このたび、屋外に設置可能な、標準化したリモートIOキャビネット「N-IOフィールドエンクロージャ」を「CENTUM VP」や「ProSafe-RS」のラインアップに追加しました。N-IOフィールドエンクロージャによって個別設計が不要となり、設計工数を大幅に削減することが可能となります。N-IOは、対応する信号の種類がソフトウエアで設定できるため、工場からお客様への直接配送が可能となり、工期短縮に貢献します。

2.制御システムの仮想化ソリューションを開発

制御システムを構成するにあたっては操作監視用などのPCが多数必要であり、その維持のためのコストがかかっていました。そのため、当社は1台のサーバーに複数のサーバーやPCの機能をもたせる、制御システム用の仮想化ソリューションを開発しました。仮想環境を構築するために必要なハードウエアとソフトウエアをプラットフォームとして提供することで、PCの台数を削減します。仮想化されたサーバー環境では、ハードウエアとソフトウエアそれぞれを適切なタイミングで拡張、更新することが可能になります。
初期導入時には、お客様が実際に利用するハードウエアとは別のマシンを利用してエンジニアリングやソフトウエアの工場受け入れ試験(Factory Acceptance Test: FAT)を行い、お客様には、直接ハードウエアを配送し、エンジニアリング済みのソフトウエアをインストールすることで工期を短縮し、プロジェクト遂行の遅延リスクを低減します。

【 主な市場 】
石油・天然ガス、石油化学、化学、電力、紙パルプ、薬品、食品、鉄鋼、上下水道、非鉄、金属、セメントなど

【 用途 】
プラントの運転監視と自動制御

【 価格 】
500万円から(N-IOフィールドエンクロージャと仮想化ソリューションを含む最小システム構成の場合)

【 販売目標 】
2018年度 1,500システム(分散形制御システム、安全システム含む)

関連ページ:http://www.yokogawa.co.jp/dcs

CENTUMシリーズについて

「CENTUM」は、当社が1975年に発表した世界初の分散形制御システム(Distributed Control System:DCS)で、当社の旗艦システムです。「CENTUM VP」は、シリーズ9世代目の製品で、40年以上にわたって培った技術と経験を集約し、従来の「CENTUM」との互換性を継承しつつ、最新の技術を取り入れながら進化し続けています。

ProSafe-RSについて

2005年2月に発売した安全計装システムです。安全度水準SIL3レベルを実現する機器として、第三者機関による認証を取得しています。CENTUMシリーズと組み合わせて使用することにより、プロセス制御システムと安全計装システムを統合できるという特長を有しています。

※1 オートメーション・デザイン・スイート(ADスイート):
当社が数多くのプロジェクトでエンジニアリングを行ってきたノウハウを生かして開発したエンジニアリング環境。制御アプリケーションをモジュール化し類似の設備ごとに再利用を可能にすることで、エンジニアリングの作業の効率化と品質の均一化を実現する。

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連絡先
●本プレスリリースに関するお問い合わせ先:
横河電機株式会社
コミュニケーション統括センター 広報室
Yokogawa-pr@cs.jp.yokogawa.com

プレスリリース情報提供元:ビジネスワイヤ