~津波から逃れた丘陵地を防災・コミュニティ拠点としてデザイン~学生団体が岩手県陸前高田市に東屋を建設中

プレスリリース発表元企業:芝浦工業大学

配信日時: 2017-09-20 14:30:00

芝浦工業大学(東京都港区/学長:村上雅人)の学生プロジェクト団体「よねさきの丘プロジェクト」が、岩手県陸前高田市米崎地区の丘陵地において、防災意識の向上や地域コミュニティを形成することを目的とする東屋の建設を、設計から施工まで行っています。
2017年中の東屋竣工を目指し、7月には丘陵地のアクセス用道路の整備や建材の伐採を進めました。8月の滞在では地域の子どもたち向けにダ・ヴィンチブリッジという構造物を用いたものづくりワークショップを実施。春には、地元NPO法人・学生団体へ丘陵地の運営を受け渡すイベントを実施予定です。


■東屋詳細
所在地 : 岩手県陸前高田市米崎町字脇の沢49丘陵地内
(NPO法人再生の里ヤルキタウン保有)
大きさ : 約47m2
スケジュール : 2017年12月竣工予定
設計コンセプト: 防潮堤で断絶されてしまう海と繋がることができる休憩スペース
海と共存してきた地元住民が防潮堤を越えて海を見渡すことができる場所に位置し、周りにはNPO法人再生の里ヤルキタウンが開放している畑や芝生広場が広がっています。丘陵地には仮設団地や全国各地からのボランティアが訪れる地域復興再生センターが隣接。さまざまな人が散歩や畑仕事にくる際やイベント開催時の気軽な休憩スペースとなる予定です。また竣工後、丘陵地での防災訓練などを通して緊急時の防災拠点であることの意識付けも行います。

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東屋から海を臨む

防災・コミュニティ拠点として展開予定
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■背景
東日本大震災で甚大な被害を受けた陸前高田市は、現在行政主体で12mに及ぶ防潮堤建設や盛り土による高台造成が進行し、大きく変化しています。団体の代表学生は、同市で生まれ育ち高校生の頃に津波を経験。自身の経験や現地でのヒアリングから、ハード面だけではなく地域住民に寄り添った復興事業の必要性を感じ、津波の被害から逃れた丘陵地を地域住民に開き防災拠点として意識づけるとともに、地域住民やボランティア団体が集うコミュニティ拠点となるよう活動しています。


■ワークショップの様子
8月19日、地域の夏祭りにて、ものづくりの楽しさを学んでもらうこと、プロジェクトの活動を認知してもらうことを目的に、ダ・ヴィンチブリッジと呼ばれる3分程度で組み上がる構造物を組み立ててもらうワークショップを実施しました。代表の紺野雄輔さん(建設工学専攻 1年)は、「参加した15名程度の子どもたちは皆ものづくりを楽しんでくれたほか、興味を持ってくれた地域の方々に活動内容を伝えることができ、貴重な機会となった。大規模開発が進む陸前高田において、学生の目線に基づいて建設する東屋が地域住民やボランティアの人々の集う拠点となれば」と話しました。
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■これまでの活動の様子
6月8~10日
丘陵地へのアクセス用道路の整備のため伐採を行いました。NPO法人再生の里ヤルキタウン理事長 熊谷耕太郎さんより工具使用の講習を受け、車両系建設機械の資格を取得している学生が重機を動かしています。伐採した木材は建築に使用します。
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7月14~17日・21~23日
建設敷地の簡単な測量を実施。併せて伐採した木材の玉切り、引き上げ、抜根を行いました。また、模型やパースを用いて設計案の検討会議を行い、形や敷地への立ち上がり方を考えていきます。
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8月11~26日
伐採し、建築に使用する木材の皮を剥き乾燥させていきます。木を切った後の場所は重機が通れるように均しました。また並行して東屋の基礎のため採掘や丁張を行いました。
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「よねさきの丘プロジェクト」について
岩手県陸前高田市出身の学生を代表とした、米崎地区の復興事業に取り組む団体。建築系を専攻する7名から構成され、学生が企画・実行するプロジェクトに大学が資金援助をする芝浦工業大学の取り組み「学生プロジェクト」に2017年度から採択されています。また、他大学のボランティアサークルとの連携や、日本財団学生ボランティアセンター主催の第4回ガクボスタイルファンドへの採択など、学外へも積極的に活動の場を広げています。
Facebookページ https://www.facebook.com/projectofYONESAKI/


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