涼しくなった今が危ない!夏バテ防止の秘訣は、「腸内環境」!管理栄養士が薦める!「大麦(もち麦)」を手軽にとりいれて「強い腸」に
配信日時: 2016-08-31 14:00:00
近年、エルニーニョ現象などの影響により猛暑日が増えている日本ですが、今年は気象庁から高温に関する異常天候早期警戒情報が発表されるなど、日本各地で軒並み35度越えを記録し、全国的に暑さ対策を呼びかけています。
また、猛暑日が増える中で冷房が効いた室内への出入り、台風などの影響により一時的に気温が下がる日などにより自律神経の乱れから、体調を崩す人も増えてきています。
そこで今回は、管理栄養士・牛込恵子先生に夏バテの原因とその対策について解説して頂きました。また、今の時期にぴったりな「夏バテ防止レシピ」を考案しました。
■過酷な暑さ…「熱中症」の次に気をつけたいのは、「夏バテ」!季節の変わり目は、急激な温度変化が体調を崩す原因にも
厳しい暑さが続くと、気をつけたいのが夏バテ。夏バテは「なんとなく体調が良くない…」という症状が長引く割に、これといった特効薬がなく、そのまま放置気味にしてしまう人もいるのではないでしょうか。
夏バテの代表的な症状としては、疲れがとれない、体がだるいといった全身の倦怠感、食欲がなくなる…などがあげられます。また、夏バテを起こすと免疫力が下がってしまい、夏風邪に罹りやすくなったりもします。夏バテの主な原因としては、(1)残暑からくる脱水症、(2)自律神経のアンバランスによる疲労、(3)食生活の乱れ・胃腸の疲れによる栄養不足、身体のだるさなどが考えられます。
(1)残暑からくる脱水症
夏場、暑くて大量の汗をかくと、体内の水分とミネラルが身体にとって必要な分も失われ、水分・ミネラル不足―いわゆる「脱水状態」になります。脱水状態になると、血液の量が減り血圧が下がり、肝臓や消化器官などを巡る血液の量も減少します。これが原因で栄養素を配ったり、老廃物を排泄したりする機能が低下。消化器の動きも鈍るため、食欲不振にも陥ります。また、疲れの原因でもある乳酸を体外に出すための水分も不足しているため、だるさの原因にもなります。
(2)自律神経のアンバランスによる疲労
身体は、周りの温度が暑くなると、汗をかいたり血管を広げたりして身体の中の熱を外気に逃がして暑さに対応しようとします。このような働きは、自律神経によるものです。夏の時期は、室温と外気温の差が大きく、急激な温度変化によって体温調整が追いつかず、自律神経自体が疲れてしまい、結果としてバランスが崩れてしまいます。自律神経の疲労が蓄積すると、めまいやだるさなどを感じるようになり、また、体温調節がうまくいかなくなって身体への負担になります。
(3)食生活の乱れ・胃腸の疲れによる栄養不足
暑いからといって冷たい飲み物や食べ物ばかり食べ過ぎると、胃腸が冷えてしまい消化機能が低下します。また、下痢や便秘など排泄のトラブルを招く可能性もあります。これは、冷たいものが胃腸に入ると、急激に冷やされてしまい血流の流れが悪くなることが関係しています。消化器は37~38度ぐらいのときに最もよく働くと言われています。
しかし、冷たいもので冷やされ、消化管が37度を下回りうまく機能しなくなってしまうと、温度を戻そうとして体温調整にかかわる自立神経の機能が乱れ、消化管に体内の血液や水分を一気に集め、元の体温に戻そうとする機能が働きます。そのために、消化機能の不調が起こり、消化酵素も働かなくなるため、必用な水分や栄養素が消化吸収できないという悪循環が起こります。それにともなって、身体がだるくなり、夏バテの症状が起こることがあります。
■夏バテ防止に注目したいのは…「腸内環境」。夏バテに負けない「強い腸」を整える!
夏バテ防止には色々な対策がありますが、今回、注目したいのは「腸」。腸には約1億個もの神経細胞が集中し、「第二の脳」といわれるくらい身体のなかでは重要な器官です。しかし前述の通り、夏の気温や食生活は腸にとって過酷な環境と言え、普段以上に注意する必要があります。
●夏バテ防止の基本は食事。朝食で1日の水分摂取量の1/3が摂れる!
夏バテ防止の基本は「食事をきちんと食べる」ことです。気温の上昇とともに冷たい食べ物や飲み物を好む人も多くなりますが、前述の通り、それでは消化管を冷やしてしまうので、逆効果。適度に摂取することを意識することが大切です。
また、暑さのせいで食欲が減退する人も多くなるかと思いますが、その場合は「朝食」をしっかり食べることを心がけましょう。朝食を食べることによって、1日に必要な食事から摂取する水分摂取量(約1300ml)のうちの3分の1程度(約500ml)が摂れるようになるため、夏場はきちんと朝食を食べるということは、夏バテや脱水症の予防のための水分補給になっているとも言えます。また、食事には夏が旬の野菜(きゅうり、トマトなど)を使ってみましょう。これらは水分やカリウムを多く含んでいるので、夏バテ防止に最適です。
●実は…「腸内環境」が整っていないと全てが台無し!
しかし、どんなに健康的な食事を食べても腸内環境がよくないと、元も子もありません。栄養素は小腸で、水分は大腸で吸収されます。しかし、腸内環境自体が悪いときちんと消化吸収できないのです。
腸内環境を整えるためには、宿便をためないことを心がけましょう。宿便とは、腸壁にこびりついている老廃物のことで、消化吸収を妨げています。宿便を体外に排出するためには、「食物繊維」を多く摂るのが一番です。食物繊維には、腸内の有害物質を吸収して、体外に排出する働きがあるだけでなく、悪玉菌も減少させ腸内菌のバランスを整えてくれる作用があります。成人男性は1日20g以上、女性は1日18g以上摂取することが推奨されています。
食物繊維が多い食品は、穀類、野菜類、きのこ類、果実類など多くありますが、最近では日本食に欠かせない「穀類」が持つパワーに注目が集まっています。例えば、「玄米」は食物繊維が150g当たり2.1g、「大麦」は150g当たり4.5gと、白米に比べて●倍あり、腸内環境を整える上で、私たちの食生活に取り入れたい食品の1つです。
●腸内環境を整える強い味方!「大麦」とは…?
特に、大麦は食物繊維の中でも水溶性食物繊維と、不溶性食物繊維のバランスが整っている食品。水溶性食物繊維は、糖質の吸収をゆるやかにし、血糖値の急激な状況を抑え、コレステロールを吸着して体外に排出する効果があり、健康を保つのに有効な様々な生理作用を発揮できることが分かっています。不溶性食物繊維は、便のカサ増しや、腸を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を活発にし、便通を促進する効果があります。白米では、この水溶性食物繊維が含まれていないため、身体の中で働きが違う水溶性・不溶性の食物繊維を含む大麦を摂取することで、「強い腸」を整えることができると考えられます。また、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維は、どちらか一方摂取すれば良いのではなくバランスが大事といわれています。そのバランスとは、「水溶性食物繊維1:不溶性食物繊維2」が腸にとって理想の割合です。どちらかに偏りすぎる、もしくは食物繊維自体を過剰摂取した場合は、お腹がゆるくなってしまうので、腸にとって良いバランスを守って適量を摂取することをお勧めします。
■猛暑を乗り切り、夏バテをしないためにも、以下の3つのポイントを守り、「腸内環境」を整えましょう!
1、朝食を含めた三食をしっかり食べて夏バテ防止!~目覚めに腸(朝)食活動を~
2、胃腸の大敵!冷えたものの摂取は控えめにしよう
3、食物繊維をとって「強い腸」の環境を整えよう~水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランスを考えよう~
■夏バテ防止 大麦活用レシピ
1.朝食に簡単☆朝ご飯に大麦を食べよう!~大麦のじゃこチーズ焼きおにぎり
材料:1名分(おにぎり2個分)
大麦生活(和風だし仕立て) 1パック
塩 少々
しょうゆ 少々
とろけるチーズ 20g
ちりめんじゃこ 20g
大葉 1枚
作り方:
1、 大麦生活は、パックのまま電子レンジ(600W)で1分40秒加熱する。
2、 ご飯を少しさまし、塩水につけた手でおにぎりにする。(適量は2つ分)
3、 おにぎりにしたものに、しょうゆを少しぬり、フライパンにて両面を焼いて焼きおにぎりにする。
4、 焼きおにぎりの焦げ目がついたところで、一旦おにぎりをフライパンから取出し、片面にチーズ、ちりめんじゃこ、
大葉の順にトッピングをし、電子レンジ(600W)にて2分加熱する。チーズがとけたら出来上がり。
2.夏野菜とご飯を食べよう!~具だくさん夏野菜の恵みチキンカレー~
材料:4名分
鶏肉(もも) 200g サラダ油 大さじ1
玉ねぎ 中1個 水 600ml
にんじん 中1/2本 固形ブイヨン 1/2個
じゃがいも 中1個 カレールー(市販品) 1/2個
茄子 中1本 大麦ごはん 600g
パプリカ(赤) 1個 (揚げ油 適量)
トマト缶(カット) 1缶
~具だくさん夏野菜の恵みチキンカレー~
作り方:
1、 玉ねぎはくし切り、にんじんは半月切り、じゃがいもは四つ切、茄子は輪切り、パプリカは乱切り、鶏肉は一口大より
やや大きめに切っておく。じゃがいもと茄子は、あくが強いため、ボールにはった水に10分程度つける。
2、 厚手の鍋にサラダ油をしき、鶏肉を炒める。肉によく火が通ったら、玉ねぎをいれしんなりするまで炒める。
3、 玉ねぎがしんなりしてきたら、人参、じゃがいもを入れて、全体に火が通るまで炒める。
4、 野菜全体に火が通ったら、水と固形ブイヨンを入れ、強火で沸騰させる。
5、 沸騰したらあくを取り除き、鍋底につかない中火にして具材が柔らかくなるまで15分煮込む。
6、 フライパンに揚げ物の用の油をしき、180度になるまで温める。茄子、パプリカをクッキングペーパーに包み、
水気をきっておく。
7、 油の温度が180度になったら、茄子、パプリカを入れて素揚げにし、余分な油をきっておく。
8、 カレーの鍋の煮込みが終了したら、火を止め、カレールーを割り入れ、溶かす。火を入れて再び温める際に、
トマト缶を入れて弱火にし、さらにとろみがつくまで煮込む。(目安は10分程度)
9、 お皿に、大麦ご飯とカレーを盛り付け、上に素揚げした茄子とパプリカを彩りよく盛り付けて出来上がり。
<商品紹介>
簡単に大麦を食べられる「パックタイプ」の商品が発売中。
大麦生活 大麦ごはん (大塚製薬)
機能性表示食品 大麦β‐グルカン3000mg
150g(1人前)/ 216円(税込)
自社サイトOstukaPlus1通販、ネット通販、生協で販売
レトルトパウチに約6割のたっぷり大麦ごはんの美味しさを封じ込めました。箱ごとレンジで2分加熱。
大麦生活 大麦ごはん 和風だし仕立て(大塚製薬)
機能性表示食品 大麦β‐グルカン3000mg
150g(1人前)/ 216円(税込)
自社サイトOstukaPlus1通販、ネット通販、生協で販売
だし香る炊き立ての約6割のたっぷり大麦ごはんをレトルトパウチに。箱ごとレンジで2分加熱。
大麦効果(株式会社はくばく)
機能性表示食品 大麦β‐グルカン3000mg
360g(6回分)/オープン価格 ※ネット通販では324円(税抜)~
スーパー、ネット通販、米穀店で販売
ごはん1合に対して1回分を炊飯することで3割大麦ごはんが手軽に作れる。
■監修者プロフィール 牛込恵子:
管理栄養士。昭和女子大学生活科学部生活科学科管理栄養士専攻を卒業後、同大学院にて博士号を取得。大学院卒業後、大学・研究機関・病院にて研究に従事する。専門は、臨床栄養学。特に婦人科疾患(不妊症・無月経)、脱水症、周術期栄養管理を得意分野とする。2016年4月より済生会横浜市東部病院 周術期支援センターにて管理栄養士として仕事を行う。
詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press
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