【高島屋史料館】特別展示「吉祥うつし」
配信日時: 2024-12-19 16:30:00
2025年1月11日(土)から高島屋史料館(大阪)にて開催
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おめでたいこと、良い前兆などを意味する「吉祥(きっしょう)」。
吉祥を表す作品は、ある時は誰かへの贈り物として、またある時は身につける晴れ着として、様々な形で日常に取り入れられ、人々の願いをうつし続けてきました。
本展では、作家から高島屋へ贈られた作品や、高島屋が新年のご挨拶用に製作する飾り扇子の原画、高島屋の呉服催事「上品會」のきものなど、当館が所蔵する吉祥を題材とした作品を展観します。とりわけ古くから吉祥の象徴として親しまれてきた「富士山」「松竹梅」を描いた作品にスポットを当て、高島屋との関わりとともにご紹介します。
幸せを願う気持ちを愛しみ、分かち合う習慣のなかで生み出された「愛でたい(めでたい)」作品の数々を通して、皆様の新しい年の暮らしが豊かなものになることを願い、本展を開催いたします。
◆「富士山」
日本を代表する山、富士山。古くは激しく噴火を繰り返したことから神が住む山と信じられ、また、その名が「不死」と通じることから古代中国の伝説にある不老不死を象徴する神山「蓬莱山」と重ねられることもあります。噴火が収まり富士山詣が大衆化した江戸時代には、葛飾北斎《冨嶽三十六景》に代表されるように様々な姿で描かれ、そのリアルな姿が広まりました。近代日本画の巨匠 横山大観は「富士を描くということは、つまり己を描くことである」と語り、生涯描き続けたことで知られます。大観から高島屋へ贈られた大作《蓬莱山》(本紙231×249cm)をはじめ、池田遙邨《月光富岳》、前田青邨《富士》、安田靫彦《富士明る》など、富士山を描いた作品の数々を展観します。
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横山大観「蓬莱山」1949年
高島屋が新年のご挨拶用に製作する飾り扇子は、株式会社設立50周年を記念し1969(昭和44)年から開始したもので、美術部にゆかりの深い作家に原画を依頼しています。当館では飾り扇子とその原画を所蔵しています。お正月にふさわしいおめでたい絵柄の中でも富士山が最も多く描かれてきました。向井潤吉、片岡球子、奥田元宋ら近現代を代表する作家による個性豊かな富士山をお楽しみください。
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片岡球子「めでたき富士」1990年
◆「松竹梅」
冬の寒さに強い松竹梅は生命力を象徴し、古くから縁起の良い植物とされてきました。寿命が長く冬でも力強く緑を保つ松は長寿を、天に向かって折れずにまっすぐ伸びる竹は成長を、寒さに耐えいち早く花を咲かせ実をつける梅は子孫繁栄などを表し、お正月飾りや慶事の意匠として今も親しまれています。
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近藤悠三「梅呉須赤絵金彩大皿」1976年
松竹梅の文様があしらわれた華やかな振袖《舞鶴瑞兆文》(上品會出品作)、1977(昭和52)年に高島屋各店(日本橋、京都、大阪、岡山)で開催した「近藤悠三大皿展」に出品された近藤悠三《梅呉須赤絵金彩大皿》(92.0×92.0×11.0 cm)、横山大観と下村観山の合作による二曲一双屏風《竹の図》(製作年未詳)など、松竹梅にまつわる作品を多様なジャンルからご紹介します。
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/69859/915/69859-915-9e2c75fbaf5f93e9d94dff66868c2e51-955x915.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
大羊居 振袖「舞鶴瑞兆文」1953年 復興第1回上品會
【イベントのご案内】
学芸員によるギャラリートーク 会期中の毎週土曜日14:00~(約30分)
※お申込み不要、開始時間までに企画展示室にお集まりください。
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